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ずっと大手キャリアを利用してきたユーザーが格安通信会社=MVNOに乗り換えると、様々な違いがあって驚くことがあります。また同じサービスへの考え方が違ったり、各種料金の設定の仕方が異なる等、毎月の支払額が安くなるというだけではない違いがあります。

 

今回は、そんな大手キャリアとMVNOとの違いについて解説したいと思います。

 

通信を使って欲しい大手キャリア、使ってほしくないMVNO

大手キャリアは、月間の契約通信容量を大きくさせようとする施策が目立ちます。

要は、自社が持てる通信回線をフル活用する事で、少しでも客単価を上げ利益を得ようとしている訳です。

大手キャリアから回線を借りているMVNOでは借り受けた回線に限りがありますので、一人一人のユーザーが大容量プランで基本料単価が上がるより、より多くのユーザーが少しずつ使ってくれた方が、プラン料金の分母が増える事で利益を得やすくなります。

そうした事はどこにも明記されていませんが、MVNOを使っているとそんな事を感じます。

 

通信速度は基本的に遅くなる

通信速度は回線を大手3社から借りているため、一部を除いてどうしても同等以下になってしまいます。

特に朝夕の通勤通学時間帯、昼12時台、夜間19~21時台の通信が集中する時間帯には、実用的な通信速度1Mbpsを割込むケースが多くなってしまいます。

この点は、大手から乗り換えられる際にご理解頂いていないと、乗換え後にガッカリされると思います。

 

通信速度は「高速道路と渋滞」に置き替えると分かりやすくなります。

例えば夏休みには多くの方が行楽や旅行に出かけますので道路上の車の数が増える時期です。これは通信回線で言えば、回線が道路、夏休みが混雑時間帯で、クルマが通信になります。道路が広ければ、多少の車が増えても渋滞は起きませんが、許容量を超えれば渋滞が起こってしまいます。逆に狭い道でもクルマの交通量が少なければ渋滞は起きません。

 

通信の場合もこれと同じで、自社の持つ回線の100%を使用できる大手キャリアは、最大限の道幅の広い道路を持っている事になり、多少の通信=車の量が増えても速度低下=渋滞を起こすことはありません。

一方、大手キャリアから回線の一部を借りているMVNOは、どうしても回線が細くなってしまい、多少の通信集中でも速度低下を起こしやすくなってしまう訳です。

 

MVNOは、大手キャリアに比べ小規模な企業が多く、それだけ資金的な余裕がないため、借り受ける回線量も自社ユーザーの通信に必要な最小限で賄おうとします。それは企業としては致し方のない事で、持てる財力以上に回線を借りてしまえば、速度低下は起こらなくなりますが、そもそも会社が倒産してしまいます。

MVNOは、ユーザーが増えたらその分を賄うだけの回線を追加し、またユーザー数が増えたら回線を増強する…を繰り返しているので、基本的に、大キャリアと同等な通信速度は出ないものと思ってください。

 

サブブランドという選択肢

サブブランドという言葉を聞いた事がありますか?

実は日本国内には厳密な意味でのサブブランドはSoftbankが運営する第2の通信ブランドである「Y!mobile(ワイモバイル)」だけです。

Softbankという通信会社の中に、第1のブランドである「Softbank」と第2のブランドである「Y!mobile」が存在するので、サブブランドと呼ぶわけです。

 

よくY!mobileと一緒にサブブランドとして語られる事の多い格安通信会社に「UQmobile」がありますが、実はUQmobileは正しくはサブブランドではありません。

UQmobileはauと同じKDDIグループに属する独立した企業で、auから回線を借りて運営されるMVNOなのですが、auの料金が高いからと乗り換えるユーザーをKDDIグループ内に留める役割を担う事から、サブブランド同等の格安通信会社としてY!mobileと共に語られる事が多いのです。

 

同じ格安通信会社であっても、サブブランドに限っては前項の通信速度の低下がほとんど見られず、混雑時間帯でも大手キャリアと同等の通信速度で利用する事ができます。

Y!mobileはキャリア自身でありSoftbank回線をそのまま使用しているので当然としても、UQmobileはKDDIグループ会社と言えどもMVNOでありながら、大手キャリアやY!mobileと同等の速度が出せているのはすごい事だと思います。

言い換えれば、UQmobileは最速MVNOだと言えるのです。

 

MVNOのメリット

 

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本項では、大手キャリアにはないMVNO独特の機能やサービスについてチェックします。

以降、MVNOに絞って解説しますので、MVNOではないY!mobileは想定外ですので念のため。

 

【カウントフリー】

カウントフリーとは、あるコンテンツに要する通信(パケット)を月間の契約容量にカウントせず、通信料無料で利用できるようにする仕組みで、LINEmobileや、BIGLOBEモバイル等で提供されています。

例えば、LINEmobileでは、LINE・Facebook・Twitter・instagramの各SNSの通信をカウントせず、契約容量を食わない(減らさない)上、契約容量を使い切った場合でも、高速通信のまま利用する事ができます。

「カウントフリー」を利用した場合、カウントされないコンテンツに使用していたデータ量を契約容量から減らせる…という考え方もできますので、ユーザーにとっては有効なパケット削減法だと言えます。

カウントフリーを提供するMVNOは、LINEモバイル・BIGLOBEモバイル・LinksMate等があります。

 

【低速モード】

大手キャリアで「低速」と言うと、契約容量を使い切った後の速度制限された通信を意味し、ある意味ペナルティ的なイメージがありますが、MVNOでは「低速モード」としてユーザーが任意で遅い速度に設定する事ができます。各社呼び名は違いますが、総称して「低速モード」と呼んでいます。

 

大手キャリアの低速は128kbps以下でほとんど使い物になりませんが、MVNOでは上限200kbpsですが、きちんと上限まで速度が出ている事で、メール送受信やSNSのテキスト通信、音楽ストリーミング、地図アプリ、ブログ閲覧程度であれば充分実用範囲で使用できます。

普段は低速に設定しておき、WEB閲覧や重めのコンテンツ通信を行う際にだけ、アプリから拘束に切り替えて使用する事で、契約容量を抑えられる場合があります。

低速モードを提供するMVNOには、UQmobile・mineo・IIJmio等があります。

 

【プレフィックス電話】

プレフィックス電話とは、海外などの料金の安い電話回線を経由する事で通話料を安くするサービスです。

 

プレ:前に フィックス:付ける…という事で、相手先電話番号の先頭に、所定の識別番号を付加して発信する事で、10円/30秒での通話が可能になります(通常20円/30秒)。

プレフィックス電話を提供するMVNOは、mineo・IIJmio・楽天モバイル・イオンモバイル等があります。

 

また、MVNOに属さず独立して割安通話を提供する企業もあり、MVNOを乗り換えた場合でも電話番号が変わらない(MNP)限りそのまま利用できるメリットがあります。

プレフィックス電話は、通信会社を変えると認識番号が変わるため、MVNOのプレフィックス電話を利用していると、乗換え時に専用電話アプリを入れ替えたり、電話帳登録をいちいち書き換える手間がかかりますが、独立系であればそうした手間なしに継続利用が可能です。

独立系の料金半額通話サービスには、G-Call(ジーコール)・SMARTalk(スマトーク)等があります。

中でも「G-Call」は料金半額通話に加え、月額800円で10分かけ放題も提供しておりお勧めです。

 

【最低利用期間1年】

大手キャリアは、いわゆる2年縛りと言われる「2年契約+自動更新」制度を採っており、24か月目とその翌月のみを「更新月」と定め、これ以外の期間に解約・MNP転出(乗換え)を行った場合には、早期解約違約金等が課せられます。金額は9,500円+税で、かなり大きな負担となります。

 

これは、端末を他社の回線で使えなくする「SIMロック」と共に、大手キャリアがユーザーを囲い込む方法~悪く言えば解約・乗換えしにくくする方法~として長年続けられてきた施策です。

 

MVNOには2年縛りの概念はなく、最低利用期間という概念になります。

通話機能のついたSIM(プラン)の場合に、契約から1年間はやめずに使ってください…というのが最低利用期間で、やはりこの期間内に解約・MNP転出すれば解約料として10,000円前後のペナルティが課されます。

しかし、自動更新ではないので、最初の1年のみで終了し、13か月目からはいつ解約・転出しても課金される事はありません。また、通話機能のないデータ専用SIM(プラン)には最低利用期間の設定はありません。いつやめても課金は一切ありません。

 

最低利用期間は、1年間が一般的ですが、b-mobileS(日本通信)では5か月に設定しているプランがありますし、mineoはMNP転出には課金するが解約なら課金されません。

また、NUROmobile(So-net)では、契約当月の解約料を12,000円とし契約が1か月伸びる事に1000円減額してゆくという可変式の解約料を設定している場合もあり、MVNO各社で対応は様々です。

唯一の例外として、UQmobileの「ぴったりプラン」「おしゃべりプラン」は、かけ放題をセットし、端末購入サポート(割引)を充実させ、その分「2年縛り」を付けています。

端末を24回分割で割安に購入できるからこその2年契約という事ができます。

 

【販売する端末は全てSIMフリー】

大手キャリアではAndroidもiPhoneも、販売する全てのスマホにSIMロックを施しています。

MVNO各社は、高機能低価格のアジア系海外スマホや、お財布ケイタイやワンセグなどの国内仕様で便利な機能を搭載した国産スマホなど、Androidスマホを豊富にランナップしていますが、そのほとんど全てがSIMフリー端末です。

それはつまり、他のMVNOに再乗換えする場合にも、手持ちのAndroidスマホをそのまま利用できるという事であり、乗換えごとに端末購入をしなくても継続して愛用する事ができるという事になります。

リーズナブルなAndroidと言えども数万円はしますので、端末が破損・故障しない限り使い続けられる事は大きなメリットです。

 

唯一の例外はiPhoneをラインナップするUQmobileで、現時点で販売しているiPhoneSE・iPhne6sについてはUQmobileのSIMロックが施されています。SIMロック解除は通常のルール通りに可能です。

Android端末にはSIMロックはかけられていません。

 

MVNOのデメリット

冒頭で述べた通信速度もMVNOのデメリットの1つですが、他にもデメリットがあります。

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【キャリアメールが使えない】

携帯電話会社のドメインの付いたメールを「キャリアメール」と言います。

@docomo.ne.jp・@ezweb.ne.jp・softbank,ne.jp等のメールアドレスです。

MVNOではキャリアメールを発行していませんので、ユーザーの多くは、「gmail」や「Yahoo!メール」等のフリーメールを使用しますが、実はフリーメールは「PCメール」に分類されるのです。

大手では迷惑メール防止のために「PCメール」の受信拒否を設定できますが、この設定をすると、携帯電話会社のキャリアメールしか受信しなくなり、PCメールは受信拒否となってしまいます。

 

MVNO乗換え後に発生するトラブルの1つに、MVNOユーザーが使うgmailやYahoo!メール等のフリーメールで連絡できなくなるケースがあります。

つまり、PCメールに分類されるフリーメールでは、PCメールの受信拒否をしているスマホにはメールを送る事ができなくなってしまうため、MVNOに乗り換えたら連絡が途絶えてしまったという事例が少なくありません。

 

乗換え前のキャリアメールが使える間に、MVNOで使用するフリーメールのアドレスを連絡し、受信許可設定をして貰う事で解決することができます。

ただしLINE等で連絡がつく場合には問題なく、メールしか連絡方法がない場合は注意が必要です。

ちなみに、サブブランドY!mobile・UQmobileではキャリアメールを利用可能です。

 

MVNOでフリーメールを使う事をデメリットのように書きましたが、使い勝手の面で言うと、フリーメールの利用は利便性がアップします。

と言うのは、フリーメールはPCでもスマホでも送受信できますし、アプリ内でのやり取りも可能ですので、自宅へ帰ってPCを開くまでメールの受信や内容が分からない…という事がなくなります。

 

【繰越しは1か月のみ】

余ったデータ容量の繰越しは1か月間のみとなります。

繰越した容量から消費されてゆくので、適切な容量を契約していれば無駄に捨ててしまう事はまずありませんが、キャリアのように何か月も繰り越せないので要注意です。

 

データ容量が消費される順番は、繰り越し分→当月分容量→追加購入分となりますので、無駄になってしまう事は滅多にありません。もし、繰り越し分を着か切らずに消滅してしまう場合には、契約容量が多すぎるという事ですので、プランの見直しをお勧めします。

 

【店舗が少ない】

料金低減の最大の理由の1つに、店舗を持たないという事が挙げられます。

現在の日本で最もコストのかかる経費は、地代家賃・光熱費・人件費です。

 

MVNOが店舗を持たない、あるいは最小限である事の理由は経費削減に他なりません。

  • 駅前立地の割高な地代家賃がない
  • 店内を煌々と照らす必要がなく、快適温度にするエアコンも必要ない
  • 対面販売・修理やクレーム受付・相談などにかかる人件費もない

という事で、店舗を持たない事による経費削減が、割安料金に反映している事は間違いありません。

 

一時、対面販売や、疑問や不安に懇切丁寧に教えて貰う機会などがないという点で、通信会社はもちろん、消費者センターにまでクレームを持込むユーザーもいてニュースを賑わせていました。

しかし、よく考えてみれば、大手とまったく同等サービスが、料金だけ安く提供されるはずがありません。安いには安いなりの理由が必ずある…という事を理解してください。

 

【支払方法や契約者名義】

多くのMVNOは「本人名義のクレジットカード」以外、支払い方法を用意していません。

これは、契約時にクレカの信用情報を利用しているためで、口座振替えや、家族名義のクレカ、デビッドカードなどでは利用者の信用情報が得られないためです。

 

それでは子供や支払者ではない家族が契約できない…という要望に応え、「利用者登録」をする事で、クレジットカード名義者でなくても契約できるMVNOも少しずつ増えてきています。

利用者登録が可能なのは、楽天モバイル・mineo等があります。

また、Y!mobile・UQmobileのサブブランドでは、口座振替も可能です。

 

【緊急速報が受信できない場合がある】

スマホには、地震速報をはじめ、緊急時にアラートを届ける仕組みがあります。

 

しかし、地震速報や気象情報、ミサイルのJアラートなど、MVNOでは受信できない場合があります。

これは、特に海外製のAndroidスマホに起こる事です。

 

Androidスマホは、基本OSであるAndroidをGoogleが開発し公開、これを使ってスマホメーカー各社が独自の機能や性能で自由にスマホを開発・製造・販売しており、ユーザーは豊富なバリエーションから自分好みの端末を選ぶ事ができるのは非常に大きな魅力です。

しかしその事は、一方で、特に海外製スマホの場合に、緊急速報を受信できるかどうかも統¥@一されていないという事に繋がり、緊急時の情報を受信できない…といった問題が生じてしまいます。

 

現在では、GoogleがAndroid8.1でOSベースでは緊急速報への対応を行いましたので、OSをアップデートできる端末については、緊急速報の受信が可能となります。

(アップデートできない端末は受信できないままです。メーカー。購入元に問い合わせてください)

 

以上は、海外製Androidスマホに生じる不都合で、国産スマホや、iPhoneは問題なく受信可能です。

 

【端末購入サポート(割引)がない】

大手キャリアでは、2年契約を前提に、24回分割支払い時の大幅値引きを付けユーザーの囲い込みをおこなってきましたが、同様な端末購入サポートと呼ばれる割引制度はMVNOには基本的にはありません。

元々、価格の安いアジア系海外スマホを中心にラインナップしている事もあって、特に値引きがなくても単純な24回分割でも、あまり大きな負担なく端末を購入する事ができます。

その分、2年縛りがなく、購入した端末がSIMフリー機である等のメリットの方が大きいですが、大手キャリアから乗り換えると、若干、端末支払い分の金額の大きさが気になるかもしれません。

 

ここでも唯一の例外はUQmobileで、2年契約+自動更新の「ぴったりプラン」「おしゃべりプラン」では端末購入に対して大幅な値引きが付与されます。どうせ2年分割で支払うから2年契約で問題ないと考えるか、端末支払いとは別で2年縛りを受けるのは嫌だ…と考えるか、受け取り方はユーザーによって様々です。

なおUQmobileには、かけ放題や無料通話等の通話サービスや、端末購入サポート等が一切付属しない代わりに2年契約+自動更新でもない、シンプルなプランも提供しており、通話SIMの場合で最低利用期間は最初の1年間のみとなります。

こうしたキャリア的な側面とMVNOの顔の両方の側面を持つUQmobileはMVNOの中でも特殊な存在と言えるかもしれません。

 

大手キャリア・MVNO違い まとめ

大手キャリアとMVNOには、モバイル通信会社というだけの括りでは分からない違いがありますし、その中間的存在のサブブランドには、また違ったメリット・デメリットがありました。

いずれかが優れていて、どちらかが劣っているという事ではなく、ユーザーが自らの求めるものは何かのかをよく把握し、その上で、MVNOの料金で大手キャリアと同等のサービス内容を得られるはずがない事も理解した上でチョイスして頂きたいと思います。

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