格安通信の重要な選択基準として「通信速度」「通信品質」など「通信」に関してはよく取り上げられていますが、「通話」に関してはあまり取り上げられる事がありません。

 

大手キャリアでは、通話が常時かけ放題になるフルタイプと、5分間に限ってかけ放題になるライトタイプの「かけ放題」しか用意されていませんが、格安通信では、5分あるいは10分間のかけ放題に加え、通話料金そのものが半額になる「通話半額アプリ」なるサービスも利用することができます。

 

今回は、普段あまりピックアップされる事が少ない「通話」について、その節約方法や、「かけ放題」や「半額アプリ」の仕組みや活用方法についてチェックしてみる事と致します。

 

通話半額アプリとは

通話料金は、通常20円/30秒の料金がかかります。

この、20円/30秒と言う表記をよく勘違いしている方がいますが、通話の課金は30秒単位で行われるという意味で、決して、20円÷30秒=1秒当たり0.667円という意味ではありません。

また、最初の30秒は20円で、その後は0.667円/秒で課金されるという意味でもありません。

 

「最初の30秒まで20円」は正しいですが、それ以降、31秒~60秒は40円、61秒~90秒は60円…という具合に、30秒を1秒でも超えれば次の20円が課金される仕組みです。

 

通話半額=プレフィックス電話とは

前述の通り、通話料は基本的に20円/30秒課金ですが、国内外にはもっと安い料金で利用できる通話回線があるため、途中を料金の安い回線を経由させる事で全体の通話料を割安に提供する事ができます。

この仕組みを「中継電話」といって、「G-Call」「楽天でんわ」「ブラステル」といった中継電話事業者が存在しています。

 

この中継電話を利用する際に、相手先電話番号の前に4~6ケタ程度の番号(特番)を付加する事で、どのサービスを利用するのかを識別する事ができます。

前方(Pre)に番号を付加(Fix)するサービスなので、プレフィックス電話とも呼ばれています。

 

プレフィックス電話は、料金半額通話と言われるように、通常20円/30秒の通話料金が10円/30秒になる事で、通話料金の大幅な削減が可能です。

例えば、1か月間毎日10分間の通話をした場合、通常では12,000円の通話料金が、半額の6,000円で済むのは大きな差となります。

 

プレフィックス電話は、3G通話回線を使用するため、データ通信を使用する050 IP電話のような電波状況による音質劣化がほとんどないため、同品質の通話が単純に半額になるお勧めのサービスなのです。

 

格安通信会社では、こうした料金半額通話サービスの提供は当たり前になっており、各社それぞれの名称で、個別の「特番」を付加する事で、簡単に半額通話ができますし、専用アプリから発信すれば、特番付加を自動的に行ってくれるため、いちいち特番を前に付けて発信する手間もかかりません。

さらに、「かけ放題」サービスも「料金半額通話サービス」の利用を前提としています。

 

半額通話利用時の注意点

注意すべきは「折り返し」です。

半額通話を利用していても、着信は通常の電話アプリで受けますので、そのまま通話(会話)する分には問題ありませんが、不在着信に折り返す場合には注意が必要です。

通常アプリの着信履歴からそのまま折り返し発信してしまうと、半額通話にはならないため、着信電話番号に特番を付与するか、半額通話アプリの電話帳から相手先を選んで発信する必要があり、この点は多少の面倒を感じます。

 

格安通信各社提供の半額通話のデメリットを解消

通話料金が半額になり、さらに、かけ放題オプションも利用可能になるスグレモノの「半額通話サービス」ですが、実は格安通信会社を変更(MNP)する際には少々面倒です。

 

格安通信会社で提供されている「半額通話サービス」や、それに付随する「かけ放題サービス」は、通信会社事の「特番」を付加する仕様になっているため、他社に乗り換えると利用できなくなり、新たな通信会社のアプリに入れ替えたり、電話帳を書き換える等の手間がかかります。

 

例えば、電話帳に特番付きの電話番号を登録してある場合には、特番付き電話番号を全て書き換える事となり、非常に手間がかかります。

しかし、大手キャリアと異なり、2年縛りがなく最低利用期間が1年のみ設定されている格安通信各社では、乗換えのハードルが低く、乗換え頻度が増す傾向にあるので、できれば乗り換えても同じサービスを利用したいと考えるのは当然の事です。

 

実は、それは簡単に実現できます。

それは、G-Callや楽天でんわといった、独立系の半額通話サービスを利用することです。

G-Callや楽天でんわは、SIMを契約している通信会社に関わらず利用する事ができるので、通信会社を乗り換えても、アプリの入替えや、電話帳の書換えを行う必要がないのです。

  • 「G-Callって、あまり聞かないけど大丈夫なの?」
  • 「楽天でんわの通話品質やサービス内容は問題ないの?」

 

と思われるかもしれませんが、その点も心配ご無用なのです。

と言うのも、格安通信会社が提供している「料金半額電話」は、「mineoでんわ」「みおふぉんダイアル」等の各社固有の名称で提供していますが、実質的には、G-Callや楽天でんわであるケースがほとんどだからなんです。

例えば、IIJやIIJが回線提供するDMMモバイル等が提供する半額通話の実態は楽天でんわですし、mineoの半額通話はG-Callです。

 

つまり、格安通信会社が独自の名称で提供している半額通話サービスを実際に運営・提供している会社を直接利用することになるので、心配する必要はまったくないわけです。

 

 

G-Call・楽天でんわのサービスをチェック

G-Callは株式会社ジーエーピーが、楽天でんわは楽天コミュニケーションズが運営する運営する料金半額通話サービスです。

国内通話が10円/30秒で通話できるサービスとして非常によく似ていますが、細かな違いも少なくありません。

以下は、G-Callと楽天でんわの比較表です。

G-Call 楽天でんわ
国内通話 固定電話 10円/30秒(非課税) 10円/30秒(税別)
携帯電話 10円/30秒(非課税) 10円/30秒(税別)
IP電話 10円/30秒(非課税) 10円/30秒(税別)
海外通話 アメリカへ 2.9円/6秒(非課税) 10円/30秒(税別)
中国へ 4.8円/6秒(非課税) 10円/30秒(税別)
対応OS iOS/Android iOS/Android
ポイント 紹介ポイント250P/1件 1P/通話料100円

 

G-Callは海外の安い回線を経由して通話するため、「消費税がかからない(非課税)」になり、消費税分だけ支払額が割安になりますが、NTT固定電話では発信者番号が表示されないというデメリットがあります。

通話先がスマホ・携帯電話の場合には発信者番号は表示されます。

 

一方の楽天でんわは、国内回線を使用するので、固定電話でも発信者番号が表示されますが、消費税がかかります。利用料100円ごとに1ポイントの楽天スーパーポイントが付与されますが、利用料一括ではなく通話1回ごとの付与になるため、1回に100円以上の通話にならない場合にはポイントは0となります。

5分未満の国内通話を毎日かけた場合、楽天ポイントは1ポイントも付与されません。

 

国内通話の場合、例えばG-Callで、1回10分の通話を毎日かけた場合には10円/30秒×2×10分×30日=6,000円の通話料で、消費財は加算されないので、6,000円の請求となります。

一方、楽天でんわで同じ通話をした場合には、消費税が加算されて6,480円の請求となります。1回の通話料が200円となるため楽天スーパーポイントが2P/1回ずつ付与され、月間では60ポイントとなりますので、この文を差し引いた実質請求額は6,420円となります。

料金面で考えると、8%の消費税が加算されないG-Callがかなり割安になります。

 

G-Callにもポイント制があるのですが、こちらはユーザーの紹介制度に対するポイントです。

同居の親族はNGですが、友人・知人を紹介すると1人紹介につき250ポイント(通話料250円分に充当可能)が付与されます。250円はG-Call国内通話で12.5分ぶんに相当します。

 

海外通話の場合は、単純な比較では、29円/1分(アメリカ)となるG-Callに対して、一律10円/30秒の楽天でんわの方が割安に感じますが、課金単位が異なるため、通話時間によっては必ずしも楽天でんわが安い訳ではありません。

 

アメリカへの通話を18秒かけた場合には、2.9円/6秒のG-Callは8.7円の通話料ですが、30秒ごとの楽天でんわは、30秒以内では1秒でも10円の通話料が発生します。

同様に、35秒の通話だと、G-Callは17.4円なのに対して、楽天でんわは20円となり、通話時間によってG-Callの方が割安になるケースもある事がわかります。

多くのユーザーが、固定電話への発信者番号の通知を重視しますが、実家や知人への通話が固定電話宛が多くない場合にはあまりメリットにはなりません。

例えば、店舗へ予約電話を入れる場合などには、発信者番号が標示される必要はありませんので、通話先がスマホ中心の場合には、G-Callの発信者番号非通知はあまり大きなデメリットではないように思います。

 

G-CallでもNTT固定電話で発信者番号表示

G-Callの「0063特番」の通話は海外回線を使用するため、消費税がかからない反面、相手先固定電話では発信者番号を表示できませんが、同じくG-Callが提供している「006751特番」での発信は、国内通話回線を経由するため、固定電話であっても発信者番号が表示されます(ただし消費税が別途かかります)。

通話料は「0063」が10円/30秒で非課税に対し、「006751」は95円+税で10.26円/30秒となります。

 

G-Callアプリから発信する場合、「0063」と「006751」のいずれで発信するかの確認が表示されます。

相手先がスマホ・携帯の場合や、固定電話で特に発信者番号を表示する必要がない場合には「0063」を、固定電話に発信者番号を表示させたい場合には「006751」を使い分けることができます。

 

G-Call・楽天でんわのかけ放題

G-Callには月額800円の10分かけ放題オプションが用意されています。

格安通信各社のかけ放題は850円が相場ですので、若干割安です。

料金もさることながら、G-Callのメリットは通信会社を変更してもそのまま継続して利用できる事ですが、それはかけ放題でも同じで、月途中で通信会社を変更しても、月額利用料を無駄にして新たに申込む必要がないので、無駄な経費を発生させません。

かけ放題で発信した場合でも、10分経過後の通話料は10円/30秒の半額通話となります。

 

楽天でんわのかけ放題サービスは、楽天でんわ単体では提供されていません。

楽天モバイルの利用者向けのオプションとなっています。

 

便利な一括登録アプリを使ってみる

格安通信各社で提供しているものも含め、料金半額通話アプリを使った発信はあまり便利とは言えません。

電話帳に「特番」が付与された電話番号を追加登録する事が、半額通話を上手に活用する秘訣です。

よくかける通話先だけなら、手入力でも可能ですが、件数が多い場合には専用のアプリを使用した方が簡単です。

Prefix Plus(プレフィックスプラス)

このアプリは、すでに登録済みの電話番号に、所定の特番を付与した電話番号を追加してくれるアプリです。オリジナルの電話番号に加えて、特番付きの電話番号を追加登録してくれます。

Prefix Plusの設定は非常に簡単です。

 

  1. この設定の名称を付ける事ができます。
  2. 電話番号が表示される際に、先頭に表示するラベルを設定できます。
  3. 先頭に付加する番号を設定します。
  4. 右上の「保存」で設定を保存する事ができます。

 

Siriに半額通話をかけて貰うには

「電話帳にプレフィックス番号を登録しなくても、アプリから発信すればいいじゃないか」

と思われるかもしれませんが、運転中などにSiriに電話をかけてくれるよう頼んだ場合、Siriは半額通話アプリを起動する事はできても、発信動作は行えません。

 

Siriに電話をかけられるのはオリジナルの電話アプリだけであり、電話アプリが参照できるのは電話帳に登録された電話番号だけですので、電話帳に半額通話の特番付きの電話番号が登録されている必要があります。

 

 

こちらは、「Hey Siri、山田某に電話」と指示した際のSiriの反応です。

Siriに電話をかけるよう依頼した場合、電話帳に登録された電話番号を候補として発信先を確認してきます。

前項の設定の際に「ラベル」で設定した「G」の表示と、電話番号の前には指定した特番が追加された半額通話用の電話番号と、オリジナルの電話番号両方が候補になっています。

 

この場合、Siriはユーザーの指示待ち(最下段の横のラインが虹色に光って音声による指示を待っている事を表しています)の体制ですので、「G携帯」でも「1番目」でも半額通話の方を指定する事で、Siriに半額通話を掛けさせることができます。

 

格安SIMと相性が良いG-Call

楽天でんわは、あくまで通話料を半額にすることに特化したサービスですが、G-Callは半額通話に加え、かけ放題をオプション利用できるのが大きな違いです。

 

格安通信各社は、各々に半額通話やかけ放題を用意していますが、もし将来、通信会社を乗り換える可能性がある場合には、アプリの入替えや、特番の変更などの手間を考えると、通信会社提供の半額通話・かけ放題ではなく、G-Callにしておけば、乗換え後もそのまま利用できます。

 

UQmobile データ高速+音声通話プラン+G-Call

UQmobileには、2年契約+自動更新ではないプランもありますが、かけ放題はセットできません。

月間3GBをUQの常時高速通信で利用できる「一押しプラン」ですが、通話サービスや端末購入サポートの対象外であるデメリットもあります。

しかし、G-Callを利用すことで、10分かけ放題と、通常時の料金半額通話を利用する事ができます。

 

格安通信各社の半額通話・かけ放題比較

格安通信各社で提供されている半額通話とかけ放題を比較してみます。

シミュレーション時料金は、5分間の通話を毎日30日間かけた場合の料金額です。

半額通話 シミュレーション時料金 かけ放題 かけ放題料金
IIJmio 10円/30秒(税別) 3,240円(税込) 10分 800円
マイネオ 10円/30秒(税込) 3,000円(税込) 10分 850円
BIGLOBE 9円/30秒(税別) 2,910円(税込) 10分 830円
日本通信 10円/30秒(税別) 3,240円(税込) 5分 500円
楽天でんわ 10円/30秒(税抜) 3,240円(税込) なし
G-Call 10円/30秒(非課税) 3,000円(非課税) 10分 800円

 

こうして見てみると、半額通話は同じ10円/30秒に見えても、税別なのか、税込み・非課税なのかによって実際の支払額は違ってきます。やはり消費税8%が上乗せになると、支払額は割高に感じます。

シミュレーションの事例(5分通話を毎日1回)の場合でも、月間240円、年間2,880円の差が生じます。

また、かけ放題はほとんどの事業者で、5分→10分に拡大されましたが、月額料金は各社で若干の差があります。

日本通信の「b-mobile電話」は5分かけ放題ですが、月額料金が500円と割安なので、1回の通話が短い方はコストダウンになるかもしれません。

 

かけ放題を使うと損になる場合がある

格安通信はほとんどの事業者が半額通話サービス(アプリ)を提供しているため。月間の通話時間が一定化のユーザーは月額800~850円のかけ放題を契約すると損になるケースがあるので注意が必要です。

 

例えば800円は半額通話40分ぶんに相当し、850円は42.5分に相当しますので、月間のトータル時間数が40分未満のユーザーはかけ放題オプションを契約すると損になります。

また、通話時間合計が45分以上の場合でも、1回の通話時間が長めで発信回数が少ない場合もあまりお得にはなりませんので、注意が必要です。

かけ放題がお得になる方は、10分以内の短い通話の頻度が高い方です。

 

半額通話まとめ

大手キャリアの料金が安くなったと話題ですが、通話に関してはまだ20円/30秒のままです。

フルタイプのかけ放題は月額2,700円ですが、これは、格安通信会社の半額通話料金なら135分(2時間15分)に相当します。

大手キャリアは自らが通話回線保有者なので、まさか割安な回線を経由させて料金を安くする~プレフィックス電話~事はできませんので、半額通話サービスはMVNOユーザーならではの特典と言えます。

 

格安通信各社の半額通話を使ってもお得である事は確かですが、もし将来、通信会社を乗り換える可能性がある場合には、独立系の半額通話サービスの利用を検討してみてもよいかもしれません。

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