総務省の「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」内のデータによれば、平成29年度第4四半期(2018年3月末)時点の移動系通信の契約者のうち、携帯電話(携帯電話・スマートフォン)の契約数は1億7,009万におよびました。
これは、前年同期比で4.1%増、前期比で1.7%増となっており、僅かながらも増加を維持しています。

 

このうち、3.9G~4GのLTE契約数は1億2,073万(前年同期比:+17.3%、前期比:5.0%)となっていて、携帯電話契約のうち、LTE利用者の占める割合は70.9%(前年同期比:+8.0%、前期比+2.3%)となっています。

 

さらに事業者ごとのシェアでは、NTTドコモ38.7%、KDDI27.3%、ソフトバンク23.1%で、大手キャリアのシェアが89.1%となり、MVNOの10.6%を大きく上回る、いわゆる「寡占状態」が相変わらず続いています。
MVNOのシェアは、前年同期比で+1.2%、前期比で+0.3%と微増で、2017年中盤からの大手キャリアの割安プランの導入や、サブブランド・大手グループMVNOの伸長により、乗換えが進んでいない事が分かります。

 

しかし、いくら大手キャリアが割安なプランを導入しても、支払額として見た場合に格安通信・MVNOの方が割安で、家計に占める通信費の圧縮に効果がある事は確かで、乗換えを検討中のユーザー自体が減少しているわけではありません。

 

ただ安いから…というだけで乗り換えると後悔する事になってしまうケースもありますので、格安通信・MVNOへの乗換えで「失敗」しないための予備知識や乗換え方法等をチェックしておく事が重要です。

 

MVNOの基本をチェック

MVNOとは、Mobile Virtual Network Operatorの略で、日本語では「仮想移動体通信事業者」と言います。
NTTドコモ・au・Softbankの大手キャリア3社のいずれかから通信回線を借り受けて運営される通信会社です。
回線を自前で所有していないことからバーチャル(仮想)の通信事業者と言われます。

 

格安通信とは、大手キャリア3社よりも割安な料金で通信サービスを提供する通信サービスの事で、前述のMVNOと、SoftbankのサブブランドであるY!mobileを含めて格安通信サービスと呼ばれます。

ちなみに、MVNOは全て大手キャリア3社とは別会社の通信会社で、mineoや楽天モバイル等、大手キャリアと資本関係等がない独立系MVNOと、UQmobile・BIGLOBEモバイル・LINEモバイル等、大手キャリアと同じ企業グループに属する大手キャリアグループMVNOとがあります。

また、Y!mobile はMVNOではなく、Softbank自身が2番目の通信ブランドとして運営しているサブブランドです。現在Y!mobileが唯一のサブブランドですが、同等の役割をKDDIグループ内で担うUQmobileもサブブランドとして扱われる場合があります(UQmobileは厳密にはMVNOです)。

大手キャリア サブブランド 大手グループ

MVNO

独立系

MVNO

NTTドコモ Y!mobile(Softbank) UQmobile(KDDI) mineo
au BIGLOBE(KDDI) 楽天モバイル
Softbank Jcomモバイル(KDDI) IIJmio
LINEモバイル(Softbank) イオンモバイル 等

KDDIグループには、グループ内MVNOが3社あり、サブブランドはありません。
Softbankは、サブブランドを運営し、グループ内MVNOが1社あります。
NTTドコモにはサブブランドも、グループ内MVNOもありません。OCNモバイルONEを運営するNTTコミュニケーションズは、NTTグループではあっても、NTTドコモグループではありません。

 

ちなみに、2018年度末時点での大手キャリア各社の接続料(回線の賃料)は、10Mbps単位で、NTTドコモ=55万2,075円(-18%)、au=76万5,638円(-11%)、Softbank=77万3,519円(-18%)です。
年々、接続料は値下がりしているものの、まだまだ割高でMVNOにとっては大きな負担となっています。

 

MVNO各社がどの回線を使用しているのかは以下の通りです。

マルチキャリア シングルキャリア
ダブルキャリア ダブルキャリア トリプルキャリア NTTドコモ回線 au回線
IIJmio

【D】【A】

LINEモバイル

【D】【S】

mineo

【D】【A】【S】

OCNモバイルONE UQmobile
楽天モバイル JCOMモバイル
BIGLOBE

【D】【A】

NUROmobile

【D】【S】

QTmobile

【D】【A】【S】

DMMmobile DMMmobile
NifMo
イオンモバイル

【D】【A】

日本通信b-mobile

【D】【S】

exiteモバイル
その他多数

【D】NTTドコモ・【A】au・【S】Softbank

 

従来のMVNOは、1社の回線を借り受けて運営される(シングルキャリア)のが基本でしたが、様々な理由で、異なる2~3社の大手キャリアの回線を取扱うMVNOが増えてきました。

複数の回線を取扱う通信事業者を「マルチキャリア」と呼び、その内、2回線を取扱う場合を「ダブルキャリア」、3回線を取り扱う場合を「トリプルキャリア」と便宜上区分けしました。
また、ダブルキャリアには、ドコモ回線【D】+au回線【A】を扱う事業者と、ドコモ回線【D】+Softbank回線【S】を取扱う事業者があります。

トリプルキャリアは、mineoとQTmobileのみですが、QTmobileは、MVNEとして、au回線はmineoから、Softbank回線はSo-netから供給を受けており、大手キャリアに直接接続しているトリプルキャリアはmineoのみとなります。
Softbankは、MVNOに対しる帯域貸出しの開始が遅かったため、シングルキャリアでのMVNOはありません。
先行して、ドコモ回線またはau回線MVNOがマルチキャリア化してSoftbank回線を取扱っています。

 

マルチキャリア化の意味とメリット

 

https://mineo.jp/pdf/king_180723.pdf

 

当初はシングルキャリアとして事業を開始したMVNO各社が、続々マルチキャリア化する傾向にあります。
マルチキャリア化にはどんな意味や、メリットがあるのでしょうか。

 

マルチキャリア化の背景には2つの要素があるように思います。

 

端末のロングライフ化

1つは、端末のロングライフ化です。

大手キャリアが長年実施してきた2年縛りと端末の24回分割割引購入の制度から離れたMVNOユーザーは、2年を超えても端末を継続利用する事が増えています。
世界各国に比べてiPhoneのシェアが多い日本国内においては、特にその傾向が強まる傾向にあります。
すなわち、iOSアップデートにより旧端末でも最新機能やセキュリティを反映する事ができる事や、デザイン性が統一されているため、長年使用しても古臭さを感じにくい事などのiPhoneのメリットも影響していると感がられます。

 

SIMロック解除の可否と実際のユーザー行動

もう1つは、SIMロックの問題です。

SIMロックに関しては2つのルールがあります。
・2015年5月を境に、それ以前に発売された端末は、SIMロック解除ができないこと
・2018年8月を境に、それ以降に発売された端末は、同回線ならSIMロック解除なしで利用できること

つまり、例えば2014年発売のドコモ版iPhone6の利用ユーザーが、MVNOに乗り換えようとした場合、SIMロック解除ができないため、端末をそのまま利用するには、ドコモ回線を使用したMVNOにしか乗り換える事ができません。auでもSoftbankでも同様で、SIMロック解除不可端末は、購入したキャリアの回線を使用したMVNOサービスでしか端末を利用できません。

 

さらに、SIMロック解除可能であっても、多くのユーザーが煩わしいと感じているというデータもあります。

 

こちらは、mineoがSoftbank回線開始に伴って作成した記者発表向けの資料の一部ですが、mineoの調査によれば、具体的にSIMロックを理解しているユーザーの割合は約2割、聞いたことがある程度のユーザーを含めても約7割であり、さらに、その7割の知っているユーザーの半数以上が、煩わしいと回答しています。

これは、SIMロック解除が可能な端末を持っていても、実際にSIMロック解除を実行してまで他社回線MVNOに乗り換える可能性はかなり低いという事になります。

 

マルチキャリア化のメリットとは

 

以上から、MVNO乗換え時のユーザー行動が見えてきます。

端末がロングライフになり1台の端末を買い換えずに長期間使用するユーザーが増えた事で、SIMロック解除不可能な端末を利用しているユーザーが一定数見込まれ、さらにSIMロック可能であっても、ユーザーはできれば面倒なSIMロック解除をせずに乗り換えたいと考えている…という事になります。

 

であるとすれば、MVNOはシングルキャリアであるよりも、複数の回線のサービスを提供する事で、複数の大手キャリアからの乗換えユーザーを受け入れられるという事になり、これこそがMVNOがマルチキャリア化する理由と言えます。
当然ながら、1社よりも2社、2社よりも3社と、取り扱う回線が増えれば、それだけユーザーの受け入れの窓口が広がるという事が、MVNOがマルチキャリア化を進める理由です。

 

以上はあくまでユーザーを囲い込みたいMVNO事業者側のメリットですが、ユーザーにとってもマルチキャリア化のメリットは充分あります。

現在、どの大手キャリアを利用していても、どんな端末をりようしていてもトリプルキャリア1社あれば対応できてしまいますし、転居などで通信環境が変わる(従来の回線が圏外になる等)場合でも、他社へ乗り換える必要がないため、契約期間によっては解約料等が請求されずに手数料だけ済むのもメリットでしょう。

 

ちなみに、国内で最初にトリプルキャリア(大手キャリア3社全ての回線を取扱う)となったのは、九州電力系のQTネットが運営するQTモバイルでした。しかし、QTモバイルは回線を大手キャリアから直接借りているわけではなく、MVNE経由であるため、mineoは、「直接接続している初のトリプルキャリア」と喧伝しています。

 

マルチキャリア化は通信品質向上に直結しない

本稿では、マルチキャリア化が必ずしもサービスの品質向上には繋がらないという点について考えますが、通信品質という捉え方は具体化するのが難しいので、品質の一部で重要な要素である通信速度で考えてみます。

 

ピーク時の通信速度低下はMVNOの宿命か?

多くのMVNOの通信速度は、日に3回のいわゆるピーク時間帯に大きく低下する傾向にあります。
ピーク時間帯とは、朝の通勤通学時間帯、昼12時台の昼休み、夕方の帰宅時間帯から夜間ゴールデンタイムの3回で、時間帯にすると朝8時台、昼12時台、夕方17~18時台です。

 

この時間帯に通信速度が低下する理由は、通信が集中するためです。
通勤通学時や昼休みには、スマホを使用する人が多く通信量が膨大になり、MVNO各社が持つ通信能力を超えてしまって速度低下が起こりますが、ピーク時以外ではMVNOでも十分快適な通信速度が出ている事が多く、利用に不便はありません。

 

通信速度は道路と交通量に置き替えると分かりやすい

では、なぜ通信速度の低下が起こるのかを理解するのは、道路と交通量に置き替えると分かりやすくなります。

 

例えば、片側3車線の道路と、1車線の道路では、同じ車の量が流入すればどちらで渋滞が起こりやすいかは明らかです。1車線では渋滞する交通量でも、3車線あれば快適にドライブできる場合もありますし、交通量が少なければ1車線でも渋滞は起こりません。逆にもっと交通量が増えれば3車線でも渋滞する事があります。

通信も同じで、用意された回線量(帯域)が多ければ、通信の集中に対しても速度低下が起こりにくくなりますし、もし速度低下した場合には、帯域を増強(借り入れる回線量を増やす)すれば簡単に解決する事ができる…という事で、理論上で言えば、実は通信速度を改善するのは非常に簡単で、行うべき対策はシンプルです。

 

そう簡単に帯域増強を行えないMVNO

前述の通り、通信速度の改善は帯域を増強すれば済むのですが、MVNOはそう簡単には増強できない事情があります。

 

まず、通信設備を自前で用意せず大手キャリアから借りる事で事業を成立させる事ができる事から、参入MVNOの多くは資金的な体力が乏しい中小規模である事が多いため、元々余裕のある回線量を用意して事業をスタートしていません。

さらに、速度低下が起こった際に、ピーク時を基準に帯域の増強を行った場合、ピーク時以外の時間帯では活用できず無駄になってしまう可能性が高くなります。

潤沢に資金があれば、多少無駄になってもピーク時を基準にした帯域増強が行えますが、財力に限界のあるMVNOは無駄な帯域増強はしにくいのです。
最小限の帯域幅で最大限のユーザーを利用させることが利益を生む構図ですので、どうしても帯域増強は「やむを得ず実施する」ような後追いになりやすいのです。

 

新たな回線サービスは当初は高速通信だが…

理論的に考えれば、サービス開始時に用意した帯域で不足するまでの期間~つまりユーザー数や通信量が少ない内は、新たな回線サービスの通信速度は(おそらく)快適です。

しかし、徐々にユーザー数が増え、通信量が増加してくると、徐々にピーク時の通信速度が低下します。
低下したら増強すれば良いわけですが、先のような事情で、すんなり増強できないとなれば、速度低下が常態化してしまうという構図が繰り返されます。

 

もちろんMVNO各社も遅いままで良いとは思っていないはずですが、事業全体として考えた場合には、ピーク時間帯を基準にした余裕のある帯域増強は難しいですし、高い接続料と安いプラン料金におけるの収益性は決して良好とは言えない状況下では、帯域増強はどうしても後手に回りがちです。

常に実用性のある通信速度を維持できるだけの帯域増強が行える収益性を度外視し、ただ単に客寄せのためだけのマルチキャリア化ではユーザーにはメリットはないと言えます。

 

通信の最適化という選択肢

もう一つ、通信速度の改善に有効とされる施策があります。「通信の最適化」と言います。

これは、ユーザーが通信を使って送った画像や動画データを圧縮する事で帯域の消費を抑制する技術で、一部ではMVNOの通信速度改善の切り札等と言われていますが、別の見方をすれば、ユーザーが送った画像や動画の質が勝手に劣化されて相手に届くという点で問題がないとは言えません。

また、場合によってはアプリが正常に動作しない等の弊害もあり、ユーザーとしてはあまり歓迎できる施策ではありません。

 

しかし、実はすでに大手キャリアでは導入済みで、NTTドコモとauは望まないユーザーは解除可能、Softbankは解除方法がないため、現状、最適化を取りやめている状況です。

MVNOでも数社で通信の最適化を実施しています。

 

例えば、NUROmobileは、2017年10月から通信の最適化を実施していますが、事前に既存ユーザーに告知を行い、希望しないユーザーには解除する方法を設けています。最適化実施後に加入したユーザーについては、加入時点で最適化が行われている事を分かった上での加入なので、解除は認めていません。

 

mineoが通信の最適化を実施しましたが、これは少々問題になりました。
mineoは、2018年4月に事前に告知する事なく最適化を実施、ユーザーの指摘によって発覚すると言う異例の状態でその後しばらく炎上状態が続きました。
mineoは事前告知を行わなかったばかりでなく、既存ユーザーに解除方法を用意しておらず、快適通信のための別料金を支払っている「プレミアムコース」も最適化対象だったこと、さらに発覚後の初期対応にもマズさ(規約を盾に正当化を主張)もあって、揉めに揉めましたが最適化が撤回される事はなく現在に至っています。

 

事業者側から見れば、帯域の増強による通信速度の改善はコストもかかりますし、ピーク時を基準にした余裕ある増強は望めませんので、通信の最適化は十分に魅力的な通信逼迫改善の選択肢かもしれません。

 

Softbank回線サービスを開始する2つのMVNO

2018年7月2日より、従来のドコモ回線に加えてSoftbank回線サービスを開始したLINEモバイル。
2018年9月4日より、3回線目のサービスとしてSoftbank回線サービスを開始するmineo。

ほぼ同時期にSoftbank回線サービスを開始する事で、マルチキャリアとして2社が比較対象にされる事は間違いありません。

 

2サービスの料金を比較してみる

2社のSoftbank回線サービスのプラン料金の設定は大きく異なります。

データSIM(SMS付) 通話SIM
mineo LINEモバイル mineo LINEモバイル
500MB 970円(1,940) 1,750円(3,500)
1GB 620円(620) 1,200円(1200)
3GB 1170円(390) 1,110円(370) 1,950円(650) 1,690円(563)
5GB 1,640円(324) 2,220円(444)
6GB 1,850円(308) 2,630円(438)
7GB 2,300円(328) 2,880円(411)
10GB 2,790円(279) 2,640円(264) 3,570円(357) 3,220円(322)
20GB 4,250円(212) 5,030円(252)
30GB 6,170円(205) 6,950円(232)

金額は全て税別表示、料金額の後ろの( )内は1GB当りの料金

mineo LINEモバイル
半額通話 mineoでんわ(月額無料) いつでも電話(月額無料)
かけ放題 850円(10分) 880円(10分)
パケット節約 節約モード データフリー
データ追加購入 150円/100MB(1,500) 500円/0.5GB(1,000)

金額は全て税別表示、追加購入( )内は1GB(≒1,000MB)当りの料金

 

こちらの表は、mineoとLINEモバイルのプラン料金の比較表です。
データ容量が異なるので一概に比較できませんが、1GB換算の料金では若干LINEモバイルの方が割安ですが、
容量が少ないほど割高な料金設定である事はごく普通の事で、他社でも同様の設定です。
しかし、mineoの500MBのプランはかなり割高な設定となっており、LINEモバイルの最少プラン1GB料金の1.5倍超の設定ですので利用する際には注意が必要です。

 

mineoの料金は、既存のドコモ回線・au回線と料金が全く異なりますが、LINEモバイルは、既存のドコモ回線と共通の料金設定となっており、回線間の料金格差はありません。

 

1GBプランを廃止するmineoの思惑とは

これまでmineoの料金プランには、ドコモ回線にも、au回線にも1GB容量のプランが存在していました。

しかし、今回新たに開始するSoftbank回線では1GBプランがなく、既存のドコモ・au回線でも新規の利用はできなくなるとの事です。IIJmioや楽天モバイルと同様に1GBプランは存在せず、最少プランは3GBプランからですが、mineoも同様なプラン構成になるわけです。
既存の1GBプラン利用者はそのまま1GBプランを利用できますが、新たな利用開始はできず、既存ユーザーも一旦他容量に変更した場合は1GBに戻す事はできなくなります。

 

前述の通り、mineoの500MBプランは非常に割高ですし、容量も少なすぎて、通話専用で用いる以外では実用性に欠けることから、通常の小容量プランの利用は3GBに集中させる狙いが明白です。
月間1GBの容量で十分足りるユーザーは少なくありせんが、mineoを使いたければ3GB分の料金を支払わなければならなくなる事で、mineoは収益性の向上を得られます。

 

通信速度にこだわるLINEモバイル、mineoは?

LINEモバイルは、Softbank回線サービスを開始するに当たり、各所で通信速度にこだわる姿勢を見せています。様々な媒体などでの嘉戸社長の発言でも、通信速度へのこだわりが見えますし、「格安スマホ最速チャレンジ」キャンペーンを開催し、LINEモバイルとして通信速度へのこだわりを見せています。

 

「格安スマホ最速チャレンジ」は、Softbank回線において1時間ごとにLINEモバイル自ら通信速度を定点観測し、計測値が実用速度の目安とされる1Mbpsを下回ったら、利用者全員に1GB分の容量を「詫びギガ」としてプレゼントするというもので、UQmobileを除く全てのMVNOの中で最速を目指すとしています。

 

現在、格安通信・MVNOの中で最速とされるUQmobileでさえ、ここまで明確に通信速度へのこだわりを露わに出す事はありませんでしたので、結果はともあれ、LINEモバイルはその魅力の1つにピーク時でも快適な通信速度を維持できる「速いMVNO」を掲げ、それを以って他社との差別化を狙う意図と思われます。

 

https://kakuyasu-sim.jp/speed/uq-mobile?mon=this

 

こちらは、通信速度計測サイトにおけるUQmobileとLINEモバイル(S)の8月の平均速度です。

 

MVNOの使い勝手の良さは、通信速度だけに左右されるものではなく、他の様々な要因やユーザーの使い方や優先順位などによって感じ方は様々です。

しかし、少なくとも昼12時台に最大のピークがあるという事は、それだけその時間帯に利用したいユーザーが多いという事であり、この時間帯に速度が出ないという事は、多くのユーザーにとって、「使いたい時に遅い」という事になります。それを考えれば、通信速度なんて大した意味がない…とは言い切れるものではなく、出ないより出た方が良いのは王善と言えばあまりに当然です。

 

 

実際の計測値から平均値を割り出すと、UQmobile:18.23Mbps、LINEモバイル(S):16.33Mbps、mineo(A):8.37Mbpsで、LINEモバイルが、ほぼUQmobile同等の速度まで出ている事がわかる反面、mineoの通信速度は、ピーク時には1Mbpsを大きく割り込み、8時・12時・17時・18時台のピーク時の平均速度は0.44Mbps程度しか出ていません。

こちらはau回線ですが、ドコモ回線も同じようなグラフになります。

 

mineoは、シェアTOP5に入る人気MVNOであるが故に、ユーザー増加に帯域増強が追い付かないジレンマがありますが、新たに開始するSoftbank回線には資金をつぎ込んで帯域が確保される保証はありません。
サービスイン直後こそ一定の速さが出るはずですが、ユーザーが増加すればドコモ回線・au回線と同様に通信速度が低下してしまうのではないか…との懸念が払しょくできません。
つまり、この事が「マルチキャリア化は通信品質向上に直結しない」という意味なのです。

 

MVNOのマルチキャリア化 まとめ

MVNOのマルチキャリア化は、1社の中で複数の回線を選べる点や、SIMロック解除不能な端末、またはロック解除に煩わしさを感じるユーザーの受け皿としてのメリットは非常に大きいと思います。

SIMロック解除などの面倒な手続きをできるだけ排除する事で、MVNOへの乗換えの敷居は大いに下がるはずですし、それによって多くのユーザーが割安なMVNOの料金の恩恵を受けやすくなります。

 

しかし、既存のサービスを提供する中で、求められている改善や変更などをそのままに、新たな回線サービスを加えたところで、ユーザーメリットの観点で見れば決してお勧めできるものではありません。
少なくともMVNOに対して言われる「安かろう、遅かろう」についてだけでも何らかの改善を見せて欲しいと思います。

 

MVNOのマルチキャリア化、そのこと自体は大きなメリットではありますが、だからといって、必ずしもマルチキャリア化したMVNOの品質が向上するとは限らない事には注意が必要です。

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