2017年3月に日本通信から初のSoftbank回線を使用する汎用iPhone専用格安SIM「b-mobileS」(データSIM)を発売(※)され、同時に日本通信の販売パートナーであるU-Nestから「U-mobileS(iPhone専用データSIM)」が発売しました。

同年8月には待望の通話機能付きのSIMが発売され、従量制音声プラン「b-mobileSスマホ電話SIM」、11月には、従量制課金方式の音声SIM「b-mobileS 990ジャストフィットSIM」が発売され、1GB利用時料金が月額990円(税別)という破格の安さで登場しました。

そんな中、九州電力が運営するMVNO「QTmobile」が2018年2月からのSoftbank回線サービスの開始を発表、さらにSony系通信会社So-netがMVNEとしてSoftbank回線の取扱いを開始する事を発表し、12月19日には早くもSo-net自身が運営するMVNO「NUROmobile」からSoftbank回線サービスが開始されるなど、日本通信が先鞭をつけたSoftbank回線使用のMVNOサービスが続々登場してきています。

今回は、そのサービス内容や料金、通信速度などに多くの注目が集まっているSoftbank回線MVNOサービスについてチェックします。

※日本通信「b-mobileS」以前に、飛騨高山ケーブルネットワークが提供する「HITスマホ」というSoftbank回線を使ったMVNOサービスが先行していますが、ケーブルテレビ契約者向けのクローズなサービスの印象が強い事から、本稿では、汎用Softbank回線MVNOサービスとしては「b-mobileS」を「初」と致します。

Softbank回線MVNOサービスの種類と料金

現在、契約可能なSoftbank回線MVNOサービスは、通話+データプラン・データ専用プラン合わせて4社9プランが提供、または提供予定となっています。

データ専用プラン

サービス名 b-mobileS U-mobileS QTmobile NUROmobile
プラン名 開幕SIM 190PadSIM U-mobileS Sタイプ ソフトバンク回線
発売日 2017/03 2017/12 2017/03 2018/02予定 2017/12
100MB 190円
1GB 880円 540円 880円 800円
2GB 890円 980円
3GB 1,580円 1,240円 1,580円 900円
4GB 1,590円
5GB 1,940円 1,780円
6GB 2,290円 1,550円
7GB 2,980円 2,640円 2,980円
8GB 2,990円
9GB 3,340円
10GB 3,690円
20GB 4,200円
30GB 4,980円 6,200円
最低利用期間 なし なし なし なし なし

※表記は全て税別

 

こちらは、各社のデータSIMの容量と料金の一覧です。

2017年春に発売開始となった「b-mobileS」「U-mobileS」を皮切りに9カ月余りで4社5種類のデータSIMが発売になっていますが、Softbankの回線利用料が他社より割高であるためか、ドコモ/au回線の料金相場が、500~700円/1GBであるのに比べて全体的に高めの料金設定となっています。

 

音声+データプラン

サービス名 b-mobileS QTmobile NUROmobile
プラン名 スマホ電話SIM 990ジャストフィットSIM Sタイプ ソフトバンク回線
発売日 2017/08 2017/10 2018/02予定 2017/12
1GB 2,450円 990円 1,700円
2GB 2,800円 1,490円 1,680円
3GB 3,150円 1,990円 1,800円
4GB 3,500円 2,490円
5GB 3,850円 2,990円 2,480円
6GB 4,200円 3,490円 2,500円
7GB 4,550円 3,990円
8GB 4,900円 4,490円
9GB 5,250円 4,990円
10GB 5,600円 5,490円 3,500円
11GB 5,950円 5,840円
12GB 6,300円 6,190円
13GB 6,650円 6,540円
14GB 7,000円 6,890円
15GB 7,350円 7,240円
20GB 5,100円
30GB 7,100円
かけ放題 込み 5分・500円 5分・850円 10分・800円
最低利用期間 なし 5か月間 13か月 12か月

※表記は全て税別

 

日本通信の2つのプランはいずれも従量制課金、他の2社は固定式となっています。

やはり通話SIMでも、ドコモ/au系格安SIMと比較すると若干割高な感は否めませんが、Softbank版のSIMロック解除できないiPhone(iPhone6以前)・iPadでも、SIMロック解除せずにそのままで利用できるメリットは他社SIMにはない大きなメリットです。

b-mobileS (日本通信)

「b-mobileS開幕SIM」は国内初の汎用Softbank回線格安SIMとして2017年3月22日にiPhone向けのデータSIMのみがリリースされました。

その後、8月に「スマホ電話SIM」、11月に「990ジャストフィットSIM」の通話可能なSIMが発売になりましたが、データSIMと通話SIMで全く異なる料金体系を持つ珍しいプランで、データSIMは固定制、通話SIMはいずれも従量制課金プランとなっています。

 

開幕SIM

初の汎用Softbank回線格安SIMとして登場した記念すべきプランでデータ通信専用SIMです。このSIMの登場がなければ今のSoftbank回線MVNOはなかったかもしれません。まさに「開幕」SIMです。

1GB/3GB/7GB/30GBの固定制プランで、後に登場する通話SIMと違って従量課金制は採っていません。

iPhone5以降のSoftbank版4GiPhoneと、iPad(初代)/iPadmini(初代)以降のiPadでSIMロック解除不要で利用可能です。

 

190iPadSIM

2017年後半以降のb-mobileSの通例に従い従量課金制を採用したiPad専用SIMで、100MBまでの最少容量が月額190円(税別)で利用できます。

データ専用SIMである「開幕SIM」に比べて同容量で割安な料金設定になっており、iPadを運用するならこちらがお勧めです。

iPad(初代)/iPadmini(初代)以降のiPadでSIMロック解除不要で利用可能です。

 

スマホ電話SIM

従量制課金制に、5分かけ放題がセットされたプランです。

最少容量1GBから、350円/1GBごとの加算、最大15GBまでとなっていますが、「かけ放題」をセットした料金は、「Y!mobile」を強く意識した料金設定となっています。

同じくb-mobileSの通話SIMである「990ジャストフィットSIM」と比較すると、容量が大きく(8GB)なるほど割安になる傾向で、毎月10GB超の容量を消費するユーザー向きという事ができます。

従量課金制のデメリットは、使えば使う程料金が高くなってしまう事ですが、b-mobileSではユーザー自ら使用する容量上限を5GB以上1GBごとで設定できるため、そうした心配がない点もメリットです。

iPhone5以降のSoftbank版4GiPhoneでSIMロック解除不要で利用可能です。

 

990ジャストフィットSIM

こちらも従量課金制の通話SIMですが、かけ放題はセットされません(オプションで利用可)が、1GB利用時の料金を通話SIMとしては破格の月額990円(税別)に設定しており、他社ドコモ/au系格安SIMと比較しても最安の設定となっています。

5分かけ放題オプションも月額500円(税別)と割安な料金となっているため、かけ放題をセットする場合には、さらに他社プラン料金より割安感が増します(1GB利用時で通話+かけ放題で月額1,490円)。

小容量しか使わない…というユーザー向きのプランですが、他社より割安と言えるのは2GB利用時までですので、大きめの容量を消費するユーザーであれば他プランをお勧めします。本プランは通話機能付きで最少容量を使いたいユーザーにはイチオシのSIMとなります。

こちらのプランでも、5GB以上1GB刻みで月間に使う容量の上限を設定できます。

iPhone5以降のSoftbank版4GiPhoneでSIMロック解除不要で利用可能です。

「b-mobileS」の最大の特徴は、Softbank版iPhoneでSIMロック解除なしに利用できる事で、4GLTE対応端末(iPhone5以降)であれば、最新モデルiPhoneXまで機種を選ばず利用可能です。

現時点では通信速度も非常に良好で、朝夕の通勤通学時間帯・昼12時台・夜間19~22時の通信が混雑する時間帯でも、速度低下は最小限に収まっており十分実用的な高速通信が可能です(通信速度については別途後述します)。

ちなみに利用可能端末には、SIMフリー版の全てのiPhoneが含まれます。

U-mobileS(U-Next)

日本通信とパートナーシップ関係にあるU-Nextから発売されたSoftbank回線格安SIMです。

「U-Next」は早くからMVNO事業にも参入し、無料お試しSIMプランや、割安な大容量プランで固定委ファンを持つ中堅MVNOですが、日本通信から提供を受けたSoftbank回線SIMを「U-mobileS」として販売しています。「U-mobileS」の発売日は、本家「b-mobileS」と同日でしたのでその関係の深さがよく分かります。

しかし、秋~冬には対応と聞いていた通話SIMの発売が未だないのは少々気になります。

 

U-mobileS

日本通信のようにプランに名称は付けず、「U-mobileS」として提供されるデータ専用SIMです。音声機能付きSIMは提供がありません。

内容や性能・機能は「b-mobileS」同等で、1 GB /3 GB /7 GB /30GBの固定課金制です。

iPhone5以降のSoftbank版4GiPhone、iPad(初代)/iPadmini(初代)以降のSoftbank版iPad、SIMフリー版の4GiPhone/iPadでSIMロック解除不要で利用可能です。

 

QTmobile(QTネット)

QTmobileは、九州電力が運営するインターネット会社「QTネット」から提供されるMVNOサービスですが、2018年2月からのSoftbank回線MVNOサービスの提供開始を表明しています。

これにより、2018年2月の時点で初のドコモ回線・au回線・Softbank回線全てを取り扱うフル・マルチ・キャリアとなる見込みです。

本来は九州在住のQTネット利用者向けサービスですが、MVNOに関しては九州以外に在住でも利用可能です。

 

QTmobile Sタイプ

2018年2月からのサービス開始を表明しているQTmobileのSoftbank回線MVNOサービスです。

データSIM・通話SIMを選択でき、料金は固定課金制、1 GB /3 GB /6 GB /10 GB /20 GB /30GBの契約データ容量によって料金が定まっています。かけ放題は5分間で、月額料金は850円と一般的な設定です。10円/30秒で通話可能な半額通話サービスも利用可能です。

こちらのSIMも、Softbank版4GiPhoneであればSIMロックの有無に代わらず利用可能です。

iPhone5以降のiPhone全機種、iPad2(第2世代)/iPadmini(初代)以降のiPadでSIMロック解除不要で利用可能です。

まだサービスが開始となっていないため、発表されているままの内容で運用されるのかも含め、まだ未知数の部分が多いサービスです。

当初は利用者数も少ないはずですので、一定レベル以上の通信速度を維持できれば、利用価値は低くないように思います。

現状でサービス提供しているドコモ回線・au回線間でのプラン変更ができない事をみると、タイプSからタイプD/Aへのプラン変更はできなさそうです。

(QTmobileタイプA回線のMVNEであるmineoでは、ドコモ回線⇔au回線のプラン変更が可能です)

ただ、現時点で「20GB」「30GB」の大容量プランを提示しているのはQTmobileタイプSのみですので、大容量を使いたいユーザーの受け皿になるかもしれません(今後、他社が大容量プランをリリースする可能性あり)。

 

NUROmobile(So-net)

So-netが、MVNEとしてSoftbank回線の取り扱いを開始すると発表して話題になりましたが、So-net自身が運営する「NUROmobile」からSoftbank回線格安SIMサービスが12月19日より開始となりました。

NUROmobileは、これまでドコモ回線のMVNOとして格安SIMサービスを提供しており、「5時間プラン」や「深夜割」「データ前借り」「パケットギフト」などユニークなサービスで固定ファンを持つSONY系のMVNOです。

 

NUROモバイルSoftbank回線

2017年12月19日よりサービス開始となったSoftbank回線格安SIMサービスで、料金は固定課金制で、データ専用SIMと通話SIMが選択できます。

通話機能料金は、ドコモ回線と同様一律700円の加算となる分かりやすい設定です。

選べる容量は2タイプ(2GB・5GB)のみと非常にシンプルで、料金的にはSoftbank回線である事を勘案すれば標準的な金額と言えそうです。

かけ放題は、10分間/800円で、5分かけ放題の他2社に対しアドバンテージになりそうです。

他社同様、iPhone5以降のSoftbank版4GiPhoneでSIMロック解除不要で利用可能です。

NUROモバイルの他社にないユニークなサービスの利用も可能です。

「時間割」「深夜割」の利用は不可ですが、「データ前借り」「パケットギフト(Softbank回線ユーザー間)」の利用が可能です。

 

Softbank回線SIMの実測値

b-mobileSの各プランと、U-mobileSの回線は同一と見なし、QTmobileはサービス開始前という事で、b-mobileSとNUROモバイルSoftbank回線の通信速度を実測値で比較してみました。

 

通信速度比較

b-mobileS NUROmobile-Softbank
PING 下り 上り PING 下り 上り
昼12時台 57ms 11.3Mbps 13.2Mbps 31ms 5.64Mbps 8.06Mbps
夕方18時台 48ms 34.1Mbps 11.9Mbps 28ms 9.21Mbps 7.87Mbps
夜間20時台 24ms 37.0Mbps 10.9Mbps 30ms 9.36Mbps 7.83Mbps

※同じ「Ookla Speedtest」アプリを使用していますがバージョンアップでデザインが変更になっています。

 

b-mobileSの通信速度

WEBアクセス時の反応の速さを表す「PING値」も良好で、WEB閲覧や動画視聴等でデータダウンロードを行う「下り速度」も、再委員雑時間帯の昼12時台でも10Mbps超、動画視聴等が増える夜間の時間帯でも30Mbps超を記録、メール送信やSNSへの画像アップ等を行う「上り速度」もストレスなく利用できる十分な速さを保っています。

通信速度については、UQmobileが本家auを凌ぐほどの高速ぶりを見せておりダントツの1位と見られ、次いでSoftbankサブブランドのY!mobileもUQmobileと遜色ない速度を見せていますが、b-mobileSはこの2TOPに次ぐ存在として通信速度測定サイトでも高い評価を受けています。

サブブランドではないので、いつまでこの速度を維持できるか…を心配する向きもありますが、「990ジャストフィットSIM」のリリース時に日本通信の福田社長はこんなことを言っています。

『今回の新しいサービスは、音声SIMで月額990円という思いきった料金をご提示しながら1GBあたり500円を頂戴することで、お客さまが増えても常に快適で安定したサービス品質を維持できるように設計いたしました

引用元:日本通信WEB

こうした社長の言葉は非常に重要で、UQmobileの野坂社長の「2016秋冬発表会」における「UQmobileは通信速度にこだわってゆきたい」との発言以降、通信速度が高速安定した事を思えば、b-mobileSの今後にも期待ができるのではないかと思います。

 

NUROmobile Softbank回線の通信速度

朝夕・昼12時台・夜間問わず、常に5~10Mbpsの下り速度をキープしており、実用面での速度不足を感じる事のない速度域を維持しています。

B-mobileSと比較すると、若干低めの速度ですが、体感上でその差を意識させられることはありません。

まだ始まったばかりのサービスですので、当然、利用者数はまだかなり少ないはずですので、今後、この速度を維持できるのか、あるいは、改善増強などでさらにスピードアップできるのかに興味が集まりそうです。

So-netという会社は、ドコモ回線や0simの事例などを見ても、ベラボウな速さに固執しない傾向がありますので、5~10Mbpsの実用性の高い速度を常に維持するようなサービスであって欲しいと思います。

 

Softbank回線MVNOサービス まとめ

今回は、日本通信【b-mobileS】を皮切りに、すでにSoftbank回線MVNOサービスを開始している【U-mobileS】

(U-next)、【NUROmobile Softbank回線】、さらには来年2018年2月のサービス開始を公表している【QTmobile Sタイプ】のプラン内容や、通信速度の実測値等を比較してみました。

いずれのサービスもSoftbank版のSIMロック解除できないiPhoneで利用可能で、旧端末でそのまま利用可能である事も大きな魅力です。

ただ、快適な通信速度が維持できているユーザー数の少ない今こそSIMフリー版iPhoneを含め利用してみる良いタイミングではないかと感じました。

社長発言通り、サブブランドに次ぐ通信速度を維持している【b-mobileS】はもちろん、サービス開始したばかりの【NUROmobile Softbank回線】は、「データ前借り」等の独自サービスとの組み合わせは新たな魅力です。

来春にサービスインする【QTmobile Sタイプ】にも大いに期待したいところです。

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