今回の「本音で教える」シリーズは、NTTコミュニケーションズのMNVOサービス「OCNモバイルONE」をピックアップしてみます。

NTTコミュニケーションズは、その名の通りNTTグループ企業ですので、取り扱うモバイル通信回線もNTTドコモ回線となりますが、今回契約したのも、NTTドコモ回線の3GBプランです。

料金プランやオプションサービス、実際に使用して分かった通信速度や申し込み方法等をご紹介したいと思います。メリットだけでなく、デメリットについても包み隠さずご紹介してゆきたいと思います。

OCNモバイルONEとは

OCNモバイルONEの運営会社はNTTコミュニケーションズです。
NTTコミュニケーションズは、1999年、NTT再編の際に旧来の日本電信電話株式会社 (NTT) から分割された4社のうちの1社で、長距離通信事業、フリーダイヤルなどの特殊付加電話サービス事業、インターネットサービスプロバイダ事業等をNTTから受け継ぎました。
2006年には、NTTから株式を移管した「ぷらら(NTTぷらら)」「goo(NTTレゾナント)」を傘下に収めています。

OCNモバイルONEは、NTTコミュニケーションズが運営するMVNOで格安通信サービスを提供しています。

OCNは、Open Computer Networkの略で、日本最大規模のインターネットサービスプロバイダ事業の名称ですが、NTTコミュニケーションズを代表する言葉として、MVNOサービスにも冠されています。

https://www.bcnretail.com/market/detail/20180717_77734.html

我国のMVNO事業は、2009年に日本通信b-mobileが開業して以降、増加の一途を辿りながら現在に至ります。NTTコミュニケーションズも2012年に「OCNモバイルONE」を開業しています。
従来、利用者数No.1を誇ってきましたが、BCN-Rの集計によれば、2018年のシェアは前年から5.4ポイント減の7.7%と、利用者数を減少させています。

現在は、コンシューマー(個人)向けよりも、法人向けサービスやIOT関連、さらに、他社MVNOへの技術や回線の提供などを行うMVNE事業にシフトしているように見えます。
実際、人気MVNOに育ったLINEモバイルの「カウントフリー」の技術はNTTコミュニケーションズが開発、提供したと言われています(Softbank傘下入りで「データフリー」と名称を変更)。

今回は、コンシューマー向けの格安通信サービスとしての「OCNモバイルONE」を見てゆく事に致します。

OCNモバイルONEの料金プラン

(金額は全て税別表示)

料金全体としては、格安通信の平均的な設定と言えますが、細かく見ると、3GBは相場よりも少し割高、6GBと10GBは逆に少し割安…と、バラつきがあります。「日ごと」のプランは他社にないので比較ができませんが、月間容量に換算すると、3.2GBで900円と割安な料金設定となっています。

「15GB/月(500kbps)」は少し特殊なプランで、通信速度を下り最大500kbpsに抑える代わりに、15GBまで割安に利用できるプランです。500kbpsは、通信が混雑するピーク時間帯に映画や動画を見るのは少々厳しいですが、ブログなどの軽めのWEBであれば全く問題なく閲覧できる速度です。
ピーク時間帯でなければ、余程の大ファイルでない限り問題なく利用できるはずです。

いずれのプランでも、NTTコミュニケーションズは通信に対して技術力が高く、通信の品質が良いのが特徴ですので、数字で見る速度が若干遅そうに見えても、動画再生などでは意外にスムーズに見る事ができます。

ONCモバイルONEの料金プランは、「通話付きプラン」「SMS付プラン」「データ専用(SMSなし)」の3タイプに、各々、容量を「1日」「1か月」で区切ったタイプが用意されています。

他社にない「日ごと」プラン

他社にない独自サービスとして、「日ごと」プランがあります。

通常は、1か月間で利用できる高速通信の容量によって料金が区切られていますが、「日ごと」プランでは、1日の高速データ通信量で区切られています。

例えば、「110MB/日」プランでは、1日に110MNまで高速通信が利用できますが、110MBを超えると低速200kbpsに制限を受けます。しかし、日ごとのプランなので、深夜24時を回ると日々高速容量110MBが復活します。
毎日、110MB目いっぱい利用すると、110MB×30日=3,300MB÷1,024=3.22GBとなり、3GB以上利用できる事になりますが、月ごとの料金は3GBプランより割安な設定となっています。

休日に週1度映画を見るといった大量の通信をまとめて利用するような使い方の場合には「月ごと」のプランを、毎日コンスタントにWEB閲覧やSNSを利用する場合には「日ごと」プランが割安で利用できそうです。

 

NTTコミュニケーションズが提供しているシミュレーションでは、いずれのパターンでも動画視聴が20~30分含まれていますので、映画丸ごと1本は無理でも、YOUTUBEの利用程度であれば、110MBでも充分なのかもしれません。
ただ、ここにはアプリダウンロードの項目がありません。
ゲームを含めアプリのダウンロードには多くの通信量を消費する場合がありますので、このシミュレーションではアプリDLはWiFi環境で行う前提にしている可能性があります。
モバイル通信でアプリDLまで賄うとすると、ここまで自由に使い切れないかもしれません。

「日ごと」プランでも余ったデータ容量は翌日に繰越す事ができるので、例えば110MB/日プランで60MBしか使わなかった7場合、翌日は繰越し分を含めて160MB利用できる事になります。

OCNモバイルONEの初期費用

OCNモバイルONEと契約の際に必要な費用が初期費用です。

(金額は全て税別表示)

いわゆる他社で言う契約事務手数料が「初期手数料」です。「SIMカード手配料」はSIM発行手数料に相当します。他社にはない「日ごと」のプランの容量追加購入は、容量は無制限で購入申込み日いっぱい無制限で使用できます。

【ONCモバイルONEのプランのポイント】
・ 月額定額プランは、3GB~30GBでごく一般的な容量のプランを5タイプ提供
・ 1日ごとに利用できる高速通信量が決まっている「日ごと」のプランは特徴的で、料金も割安です。
・ 通信速度を最大500kbpsに抑え、15GBを割安に提供する「500kbps/15GB」プランも提供中。
・ プラン料金は標準的で、高くも安くなく利用しやすい価格に設定

OCNモバイルONEのオプションサービス

本項では、OCNモバイルONEが提供するオプションサービスについてまとめます。

多彩な通話割引サービス

OCNモバイルONEでは、多彩な通話関連のオプションサービスが用意されています。

半額通話アプリ・プレフィックス電話

OCNモバイルONEでは、通話料が通常の半額(10円/30秒)になる「OCNでんわアプリ」を提供しています。

ダウンロードや月額基本料金等はなく、利用した分の通話料金だけが請求されます。
例えば、通常料金(20円/30秒)で20分間通話した場合の通話料金は800円ですが、「OCNでんわアプリ」経由で通話すれば、半額の400円で済ませることができます。

通話料削減に大きな効果がありますし、通話料以外のコストがかからないので是非利用したいサービスです。

半額通話は、「OCNでんわアプリ」を使用しなくても、相手先電話番号の先頭に「0035-44」を付加する事で通話料を半額にする事ができます。前に(番号を)付加するという意味で「プレフィックス電話」と呼ばれる仕組みです。
プレフィックスなら、OCNでんわアプリを使わなくても、電話帳に登録の電話番号に「0035-44」を付加した電話を登録しておけば、通常の電話アプリからの発信でも「半額通話」となります。

3つの中から選べる充実のかけ放題

OCNモバイルONEでは3タイプの「かけ放題」オプションを用意しています。

1. 10分かけ放題(月額850円で10分以内の通話が回数無制限で無料)
2. トップ3かけ放題(月額850円で月内の国内通話料の上位3か所の通話が無料)
3. かけ放題ダブル(月額1,300円で「10分かけ放題」+「トップ3かけ放題」)

10分かけ放題は、格安通信会社のかけ放題サービスの定番ですが、「トップ3かけ放題」は他社にはないOCN独自のサービスです。
よくあるのは、予め指定した通話先への通話料が割引になるという形ですが、「トップ3かけ放題」では、通話先を指定せず、その月の通話料の最も多い3か所の通話を無料にするサービスです。
先月までは、両親と兄弟への通話がトップ3だったけれど、今月から、彼氏・彼女ができたし、お祖母ちゃんがスマホを持ったので、トップ3が変わった…といったシチュエーションでも、特に切り替え手続きなどなく、通話料の多い方から3か所の通話が無料となります。

両方を合わせた「かけ放題ダブル」も提供されており、通話料の多い3か所は無料、加えて全ての通話の冒頭10分間は無料となるため、上手に使えば、ほとんどの通話を「かけ放題」料金内で賄う事も可能です。

OCNが通話サービスに強いと言われるのがよく分かるオプションサービスです。

※半額通話、かけ放題いずれも、緊急通報等の3桁番号への通話は通常料金となります。

050Plus

「050Plus(ゼロゴゼロプラス)」は、NTTコミュニケーションズが月額300円で提供するIP電話サービスです。

通常の電話(20円/30秒)に比べ、通話料金が安いのが特徴で、固定電話へ8.64円/3分、スマホへ17.28円/1分で発信する事ができます。また、「050Plus」のアプリどうしはもちろん、他社050局番のIP電話へも無料で通話できます。
OCNモバイルONEユーザーが利用する場合、基本料が半額150円/月となります。
音声プランを契約の場合、通常の090/080/070番号の他に、IP電話の050局番の電話番号を持つ事ができます。
データ専用プランで契約の場合でも、IP電話での通話が可能(※)となります。

ただ、「OCNでんわアプリ」を使用する事で、10円/30秒で通話可能となりますので、「050Plus」の通話料の方が割高になりますので、音声通話付きプランの場合はあえてIP電話を利用する意味は希薄かもしれません。
070/080/090番号以外に、もう1つ着信できる電話番号が欲しい場合や、データ専用SIMでの利用には有効なサービスです。

※IP電話は、緊急通報等の3桁番号への発信はできませんのでご注意ください。

その他の電話関連オプションサービス

・ 留守番電話…月額300円
・ キャッチホン…月額200円

あんしん補償

「あんしん補償」は、月額500円でスマホの画面割れ・故障・破損・水濡れなど万が一のトラブルを補償するサービスです。補償上限は50,000円まででAndroid/iOSいずれの端末も補償対象です。
契約時だけでなく、必要と感じた際にいつでも申し込むことができます。

申込み日の10日後を含む月の翌月から12カ月間に2回まで補償され、以降12カ月ごとに2回までの補償となります。

マイセキュア

「My Secure(マイセキュア)」は、OCNが提供するセキュリティ対策ソフトです。

悪質サイトへのアクセスをブロックする「セキュアWEB」、未成年者に不適切なWEBアクセスをコントロール、音声通話やSMSの着信・受信を制限する等、スマホを安全・安心に利用するためのセキュリティサービスです。

料金は、1ライセンス250円/月、5ライセンスで500円/月の2通りです。

マイポケット(My Pocket)

マイポケットは、画像や映像、書類等のファイルを保存するためのストレージサービスです。
容量は、1IDあたり128GB(月額300円)と大容量ですが、さらに増量オプションで512GB(990円/月額)まで増やす事ができます。

OCNプレミアムサポートforスマートフォン

「OCNプレミアムサポートforスマートフォン」は、月額390円で利用できる電話・遠隔サポートです。
スマホの初期設定を専門オペレーターがマンツーマンでサポート、使用中の疑問や使い方なども遠隔操作で問題解決、気になるアプリもDLからインストール、使い方までサポートしてくれる「痒いところに手が届く」サービスです。
契約時だけでなく、利用中でも必要になったら随時申し込むことができます。

OCNモバイルONEの通信速度

本項では、OCNモバイルONEの通信速度について見てゆきます。

以下はOCNモバイルONEの4GLTE通信時の通信速度の実測値です。

全体として、15Mbps超のズバ抜けた速さはなく、5~10Mbps程度の速度をコンスタントに出しています。

緑枠で囲んだのは、通信の実用下限とされる1Mbps(※)を下回った計測です。
全て昼12時台のもので、昼12時台の速度低下は格安通信の宿命とも言える問題ですが、OCNモバイルONEの場合は、昼12時台でも辛うじて1Mbps超を確保している計測もありましたので、頑張っている方だと言えます。
また、1Mbpsを割り込んだ場合でも、0.8Mbps程度は出ていますので、動画視聴やアプリDL等の大ファイル通信でない限り、通常利用であれば実用範囲と言えます。

実際の使用感としては、通信品質の印象は悪くありません。
WEBがなかなか表示されない等のイライラもほとんどありませんでしたが、昼12時台の動画視聴(YOUTUBE)は少々辛いものがありました。
240P以上の画質では再生中に動画が頻繁に止まってしまい、停止せずに再生させるには114Pの最低画質にする必用があり、あまり実用的とは言えませんでした。

時間帯による速度傾向も見て取れます。
概して午前中は速く、午後は、昼12時台の速度低下を戻せないまま、ピーク以外でも10Mbps以下の計測値が並びました。

また気になったのは、上り速度の遅さが目立つ事です。
特にピーク時間という訳ではない時間帯でも1~2Mbps程度のケースが多く、下りが30Mbps出ていても、上りは1Mbpsそこそこと言うデータも残っています。
同時に使用していた楽天モバイル(ドコモ回線)が、4~9Mbpsを記録していたのと比べても、上りの通信速度の遅さが目立っていました。

InstagramやYOUTUBE等に画像・動画をアップする場合は、上り速度の遅さが弱点となりそうです。
全体的に、通信速度の速さでお勧めできる格安通信会社ではないと思われます。

「https通信のペーシング」の適用

OCNモバイルONEでは、通信回線(帯域)の継続的な増強に加え、「バースト転送機能の提供」「トラフィックコントロール装置の導入」等の従来の取組みに加え、「https通信のペーシング」を適用する事で、通信速度や品質の改善を図っています。

「https通信のペーシング」とは、暗号化通信の一種であるhttps通信が行われる際に、NTTコミュニケーションズのトラフィックコントロール装置によって、利用端末(スマートフォンやタブレット端末など)に届くデータパケットを最適なペースにコントロールする事で、利用者全体の通信速度改善を図る施策です。

(以下引用)
https通信で動画視聴など大容量の通信を行う際、Webサーバーからデータパケットを送信しますが、混雑時などにパケット再送が発生し、ネットワーク全体を流れるパケット量が増大して通信速度低下の一因となります。

しかしトラフィックコントロール装置の「https通信のペーシング」機能を利用すれば、パケットを適切なペースで送出することにより、再送を抑制してネットワーク全体を流れるパケット量を適切に保つことが可能です。

これにより、「OCN モバイルONE」ご利用者全体の通信速度改善に貢献します。
(引用ここまで)

低速制限時の通信速度

OCNモバイルONEでは、高速⇔低速を切り替え、低速200kbpsであれば無料で通信できる「節約モード」を利用する事ができます。
以下の速度計測値は、200kbpsに速度制限中の実測値です。

緑枠内が200kbps制限時の通信速度です。

200kbpsは換算すると、0.1953Mbpsとなりますが、4回の計測全てで上限速度200kbpsを上回っており、低速ながらも質の良い通信が提供されている事が分かります。
ちなみに0.31Mbpsは、200kbpsを大きく上回る317.4kbpsまで出ている事になります。

「節約モード」時にYOUTUBEを再生してみましたが、360P以上になるとバッファが多くなり動画が途中で止まりますが、240Pまでであれば止まることなく動画を見終わる事ができました。

低速時にしっかり上限まで速度が出ている事も、ONCモバイルONEの美点の1つです。

OCNモバイルONEの端末ラインナップ

OCNモバイルONEでは、7~8機種のAndroidスマートフォンの他、タブレット、WiFiルーターをラインナップしています。メーカーとしてはHuawei、ASUSの海外製と、AQUOSの国産スマホをバランスよく揃えています。
2019年1月現在では、Huawei P20 Liteをイチオシとしているようでピックアップしています。

OCNモバイルONEの端末価格は安い

同機種のスマートフォンをMVNO各社で取り扱っていますが、実は、価格は各社マチマチなのはご存知でしょうか?

実は、Android SIMフリー端末を回線とのセット購入する場合、多くの機種でOCNモバイルONEが最安値であるケースが多いのです。

こちらの表は、人気スマホ端末の代表的なMVNOでの価格を一覧にしたものですが、一目瞭然でOCNモバイルONEの価格が最安値となっています。
平均5000円~1万円程度の差があり、最も価格差の大きな機種では3万円近い差額が生じています。

もし、契約時に端末をセット購入する予定であれば、OCNモバイルONEを候補に入れて検討する価値は充分あると思われます。

端末販売会社はNTTレゾナント

OCNモバイルONEで端末を購入した場合、回線の通信料金と端末代金の支払い先が異なります。
通信料はNTTコミュニケーションズに支払いますが、端末代金はNTTレゾナントからの請求になります。

厳密にいうと、NTTコミュニケーションズでは端末を取扱っておらず、端末は傘下の「Goo SIM Seller(NTTレゾナント)」が供給する仕組みです。
通話や通信のみの契約の場合にはNTTコミュニケーションズのWEBから、端末セットの場合には、「Goo SIM seller」のWEBからの申込みになっています。

OCNモバイルONE のiPhone

「Goo Sim Seller」が販売する中古iPhoneをOCNモバイルONEの回線とセットで購入する事ができます。
iPhone Xや、iPhone 8等の比較的新しい機種もラインナップしています。

■ネットワーク利用制限△商品
「Goo Simseller」には、「ネットワーク利用制限△」の端末が数多く販売されています。

ネットワーク利用制限△とは、現在は支障なく利用できているが、元の持ち主が残債の支払いを滞らせる等で、後に利用不可になる可能性がある端末を指します。
しかしGoo Simsellerでは、もし購入後に利用不可になった場合には、2年保証付きで同等品に交換してくれるので、△でも安心して購入する事ができます。

とは言え、利用不可となった端末と別端末の入替には手間もかかるでしょうし、スマホを利用できない空白日が生じるので、「ネットワーク利用制限△」iPhoneはあまりお勧めできるとは言えません。

OCNモバイルONEは端末の分割購入は不可

OCNモバイルONE(Goo Simseller)で端末セットを契約の場合、NTTコミュニケーションズが用意する「分割払い」の仕組みはありません。

ただし、支払方法でクレジットカード決済の情報を入力する際に、「分割支払い」を選択する事ができます。クレジットカードの分割払いとなるため、分割金利手数料が別途かかります。

これは大きなデメリットの1つです。
スマートフォンは、エントリーモデルと呼ばれる1~2万円の端末から、4~6万円のミドルクラス、8~10万円超のハイスペックを誇るフラッグシップ機まで様々ですが、例えエントリーモデルの1~2万円でも一括で支払う事は経済的に負担になります。
まして、最も売れ筋の3~5万円程度の普及機クラスでは、一括払いの負担は相当なものです。

しかも、クレジットカードのリボ払いで分割可能としていますが、そこには分割金利手数料が発生します。
他社MVNOでは、自社で分割払いが可能で、しかも金利が付かないケースが多い事を勘案すると、OCNモバイルは「端末代金の支払いに難あり」と言わざるを得ません。

せっかく端末価格を安く設定しているのに、勿体ないと感じます。

機種変更未対応(端末追加購入)

OCNモバイルONEを語る際に重要な情報の1つですが、いわゆる「機種変更」ができません。

大手キャリアと違い格安通信の場合には、単に使用している端末を入れ替えるだけなので「機種変更」と言うよりは、端末の「追加購入」になりますが、OCNモバイルONEで販売される端末は、全て通信回線とのセットになるため、端末のみを購入する事ができません。

OCNモバイルONEの通信回線はドコモ回線ですので、Amazon等でSIMフリー端末を購入する際はもちろん、専門店やオークション等の個人売買で入手する際も、SIMロックされていなくても、ドコモ端末のタマ数は多いので入手しやすいのは確かです。
しかし、通信会社で購入するよりも手間がかかる事は事実で、これもOCNモバイルONEの弱点の1つです。

利用端末を変更するためには、ユーザー自分で新しい端末を購入し、初期設定やSIMの差し替えなどを行う必要がありますので、注意が必要です。

OCNモバイルONEのメリット・デメリット

本項では、OCNモバイルONEを利用する際のメリットとデメリットをチェックします。

OCNモバイルONEのメリット

数ある格安通信サービスの中から、OCNモバイルONEを選ぶメリットは何処にあるのでしょうか。

NTTグループ会社であること
NTTドコモと同じNTTグループの企業です。
電電公社時代からの技術やノウハウの蓄積は相当なもので、技術力の高さは折り紙付きです。良く知られた事例では、LINEモバイルの「カウントフリー(現在はデータフリーに改称)」はNTTコミュニケーションズの協力なしには成し得なかったと言われています。
他にも、MVNEとしてドコモ回線を使ったMVNO事業を支援する等の業務を行っています。

通信速度の項で見たように、数字で見ると特別速い訳ではありませんが、通信品質の良さには定評があり、安定した通信や、粘り強い接続性能などに優れている事は法人契約の多さが物語っています。
また、通信の混雑に対しても、安易に最適化(圧縮)を行わず、ペーシング等の技術によって混雑の緩和、繋がりやすさの確保などに取り組んでいます。

独自の「日ごと」料金プランの使い勝手

他社では利用することができない、日ごとにデータ容量を区切ったプランが特徴的です。
日に110MBまたは170MBの容量が選べ、各々上限量を超えると200kbpsの低速に制限されますが、翌日にはまたMAXの拘束容量が復活するので、使い過ぎで低速で我慢しなければならない時間が非常に短くて済みます。

10分間 100MBで見られる時間 150MBで見られる時間
144P 10MB 約100分 約150分
240P 15MB 約60分 約100分
360P 30MB 約30分 約50分
480P 50MB 約20分 約30分
720P 90MB 約10分 約15分

こちらの表は、「日ごと」プランで、YOUTUBE動画がどれぐらい見られるかの目安です。
動画によってファイルなどが異なるので必ずしもこの時間ぶんを見られる保証はできませんが、標準的な目安として参考までにご覧ください。ただし、この時間を動画視聴に充ててしまうと、他の通信が高速通信で賄えなくなる可能性がありますので、実際にはもう少し少な目でお考え下さい。

240Pまででは画面が粗くて見辛いですが、480P/360Pであればまずまずの画質で動画視聴が可能です。
360Pであれば、110MB/日プランで毎日30分、170MB/日プランで毎日50分の動画視聴が可能です。
720PのHDになると10~15分程度しか見る事ができません。

これよりも長くYOUTUBEを視聴したい場合や、映画配信サービスを利用する場合には、「月ごと」プランをチョイスする必要があります。

ユニークなかけ放題オプション

オプションの項でもご紹介したように、OCNモバイルONEには多彩な通話関連オプションが用意されています。「10分かけ放題」は他社MVNOでもよくあるサービスですが、「トップ3かけ放題」はユニークです。
「トップ3かけ放題」は、通話料の多かった通話先への通話料が無料になる通話割引サービスですが、予め指定した通話先ではなく、毎月の通料金の多い相手先3か所が通話時間に関係なく無料になるのが特徴です。

仕事などで、不特定多数の通話先への通話が多い場合には「10分かけ放題」が向いていますし、家族や恋人、親友など特定の相手との通話が中心の場合には「トップ3かけ放題」が効率よく割引になります。
「トップ3かけ放題」は通話時間に制限がないので、長電話が好きな方にピッタリの通話料割引サービスです。

さらに、「10分かけ放題」と「トップ3かけ放題」の両方を同時に契約する事も可能です。「かけ放題ダブル」は、全ての通話の最初の10分間が無料となり、さらに、月間で最も通話料金が多かった上位3か所への通話が無料になるので、大抵の場合、全ての通話を賄えてしまいます。

現在、かけ放題のフルタイプ(時間回数無制限でかけ放題)を提供している格安通信はY!mobileのみで、それ以外のMVNOでは「10分(または5分)かけ放題」のみの提供となっているため、OCNモバイルONEの大きなアピールポイントと言えます。

また、データ専用プランでも通話が可能なIP電話サービス「050Plus」も、メリットの1つとして挙げられます。OCNモバイルONEユーザーであれば、月額基本料が半額150円になるのもメリットです。

節約モード

OCNモバイルONEは、データ残量確認や契約内容・請求情報等が確認できる専用アプリから、高速⇔低速を切り替える事ができます。低速での通信は「節約モード」と呼ばれ、速度を200kbpsに抑えた通信を無料で利用する事ができるサービスです。

メール送受信やSNS程度であれば、4GLTE高速通信は必要ありませんので、「節約モード」にしておけば、有料のデータ容量を節約する事ができます。OCNモバイルONEには「カウントフリー」サービスがありませんが、「節約モード」も容量節約と言う意味では、有効に機能します。

OCNモバイルONEのデメリット

本項ではOCNモバイルONEのデメリットについてまとめます。

アピールポイントが少なく地味な印象

これは、特にデメリットというほどの事でもありませんが、派手で大きなアピールポイントが少なく、全体的に地味な印象で、かなり損をしているのではないかと思いました。

「日ごと」の料金プランや、多彩なかけ放題オプションなど、良さも持っているのに、それがあまりアピールされていないのは残念ですし、逆に大きく目立つ悪い部分も見当たらず、良くも悪くもない…そんな印象です。

プランにしても、「日ごと」プランは面白い試みですが、「月ごと」プランは若干割高です。
通信も安定しているものの、目立って速い時間がある訳でもなく、反対に遅くて使い物にならないという事もなく、常にまあまあの速度です。

地味ながらも着実で安定感のあるサービスは、法人には受けが良いはずですが、コンシューマー・ユースにはもう少し何か派手にアピールするものが欲しいところです。

上り通信速度が遅い
他社MVNOのデータと比較しても、OCNモバイルONEの通信速度は決して速い方ではありません。
特に「上り速度」で遅さが目立ち、常に1~2Mbpsしか出ていませんでした。
画像や動画のアップロード等が多いユーザーにはお勧めできない弱点です。

他社では可能で、OCNモバイルONEではできない事

他の格安通信会社では普通にできる事ができないケースが幾つかあります。

1つ目は「端末の分割払い」です。
クレジットカードのリボ払いは利用できますが、NTTコミュニケーションズ自身が分割購入を提供していません。これは少々時代錯誤と言うか、他社から大きく遅れている部分かもしれません。

ラインナップされる端末は、必ずしも価格が比較的安めのエントリーモデルばかりではないので、3~4万円を超える端末を購入する場合には、分割払いが必須ではないかと思います。

2つ目は「機種変更(端末追加購入)」です。
iPhoneはモデルライフが4~5年と長いのが特徴ですが、Android端末は比較的買換えサイクルが2~3年と早めです。ところがOCNモバイルONEの端末は全て回線契約とのセット販売のため、いわゆる機種変更ができません。

端末を切り替えたい場合には、ユーザー自らがAmazon等でSIMフリー端末を購入するか、中古端末店で中古機を購入する、あるいはオークション・フリマ等の個人売買で入手する必要があります。
さらに、初期設定・SIM交換なども自らの手で全て行わなければならず、これも少々時代錯誤の感が否めません。

いずれも端末関連で、OCNモバイルONEは端末に弱いという部分が明確に出てしまっています。
外部から端末のみの購入ができる格安通信はほとんどありませんが、せめて継続利用者は端末の追加購入ができなくては困りますし、購入時には分割支払いは必須ではないかと思います。

OCNモバイルONEのメリット・デメリットまとめ

【メリット】
・ 日ごとのプランは、1日ごとに高速データ通信量が更新されるため、使い切っても翌日には全量に戻る。
・ かけ放題オプションが豊富で、「トップ3かけ放題」は他社にはない独自のGOODサービス!
・ 050Plusはデータ専用プランでも利用可能なIP電話サービス(ただし3桁通話はできない)。
・ 端末価格が他社より割安な設定
・ 「節約モード」を上手に使えば、高速データ容量を節約できる。

【デメリット】
・ 端末購入は一括支払いのみ。分割支払いは、利用するクレジットカードのリボ払いとなる。
・ 端末を追加購入できない。端末を買い換える場合にはユーザー自身で行う必要がある。
・ 通信速度はもう少しスピードアップを。特に上り速度は他社比較でも遅い数値。
・ 月ごとプランの料金設定は、若干割高。

他社格安通信サービスと比較してみる

本項では、MVNOトップの回線保有数を誇る楽天モバイルと比較してみたいと思います。

まずは料金比較です。

容量ごとの料金はあまり大きな差はありません。
全体的に楽天モバイルの方が割安な設定ですが、6GB容量だけ、楽天が5GBで同料金なので、OCモバイルONEの方が割安だと言えます。
いずれも「低速モード」の切換えはありますし、余ったデータの繰越しも可能で、使い勝手も同等ですので、料金面では楽天モバイルの方がお得と言えそうです。

例えば3GB料金の月額200円の差は2年間で4,800円になりますが、プラン料金に端末代金を加えたセット料金では、最も端末代金の差の小さなAQUOS sense lite(13,000円差)でも、その差は埋めきれません。

セット購入の場合、料金差だけではなく端末代金の差も加味して勘案すると、2年間の総支払額はOCNモバイルONEの方が割安だと言う事になります。

通信速度について比べてみると、

楽天モバイルとOCNモバイルONEの、ほぼ同時刻の計測値です。
2つを比較して見ると、全体的にはだいたい同じような速度で、若干、楽天モバイルの方が速いかな?という印象ですが、注目して頂きたいのは、楽天モバイルの昼12時台の計測で、0.1Mbpsを割込んでいる事です。

ここまで速度が低下すると、WEB閲覧はほぼ不可能になってしまいますが、こうした飛び抜けた速度低下がOCNモバイルONEの方には見られず、1Mbpsを割込んでも0.8Mbps程度は維持できている事は評価できます。より安定しているという事ができます。

まとめ~OCNモバイルONEのお勧め度

ここまで、NTTコミュニケーションズが運営するMVNOサービス「OCNモバイルONE」について見てきましたが、如何だったでしょうか。
何かに秀でているような目立った存在ではありませんが、NTTグループならでは、なかなか基本がしっかりしているサービスといった印象です。

特に、「日ごと」プランはユニークですし、通話関連オプションの豊富さ、端末の割安な価格設定などは、利用ユーザーにとって大きなメリットとなると感じました。
しかし、一方では端末の分割払い、端末追加購入(いわゆる機種変更)ができない等のデメリットも併せ持っており、必ずしも、誰にでもお勧めの「健康優良児」と言う訳ではありません。

端末は一括払いや、クレジットカードのリボ払いでも構わない、機種変更は自分で端末を購入できる…といった方であれば、OCNモバイルONEは悪くない選択ではないかと思います。

OCNモバイルONEの申込み方法と利用開始

ここからは、本稿を読んで「よし、OCNモバイルONEを利用してみよう」と思われた方向けの、実際の申込み方法や注意点、さらに、SIM・端末到着後の端末設定などについて解説します。

申込み前の事前準備
この「本音で教えるシリーズ」で繰り返し書いていますが、申込み前に準備しておくべき事が何点かあります。
特に、MNP予約番号を使っての通信会社の移動では、事前準備が非常に重要です。
新たな通信会社に申込む前に、以下の4点について充分な事前準備を行ってください。

本人確認書類の記載内容を確認
通話プランの契約の場合には、本人確認書類の提出が必要ですが、事前に氏名・現住所等の記載に誤りがないかを確認しておきます。
もし、婚姻等で氏名の変更、転居で記載住所が現住所でなくなった場合には、所定の場所(免許証なら警察署・健康保険なら区役所など)で現在の正しい氏名・住所に変更しておく必要があります(※)。
住所が異なる場合、郵便局や宅配便の「転送」はできないので注意が必要です。

※MNP予約番号には15日間の有効期限があるため、記載事項の変更などを後回しにすると、有効期限切れになってしまうケースがありますので、事前に変更しておく事を強くお勧めします。

本人名義のクレジットカードまたは銀行口座
OCNモバイルONEは、料金決済方法としてクレジットカード・口座振替が選択できますが、口座振替はWEB上からは申込みができず、電話で口座振替の申込用紙を送って貰う形となり、手続きはクレジットカードよりも手間がかかります。

クレジットカードの場合は、WEB上から申込み・手続きが行えますが、必ず、本人名義の有効期限内で、決済可能なクレジットカードが必要です。決済可能とは、カード利用が停止されていない事を意味します。

メールアドレス・WiFi環境
契約完了通知や、商品発送の連絡などのメールを受け取るメールアドレスを用意しておきます。
また、契約完了後に行う「APN設定」の際にはWiFi環境が必要となりますので用意しておきます。

自宅WiFiがあれば問題ありませんが、無ければコンビニなどの公衆WiFiでも大丈夫ですし、他のモバイル通信可能なスマートフォンのテザリングでも設定する事ができます。

MNP予約番号の取得
上記の準備が整ってからMNP予約番号を取得します。

・NTTドコモ:「151」または「0120-800-000」
・au:「0077-75470」
・Softbank・ディズニーモバイル:「*5533」または「0800-100-5533」

MNP予約番号の有効期限は15日間です。
この期間内に申込み~開通まで完了する必要があるため、本人確認書類の記載内容の修正や、クレジットカードの発行などは早めに準備しておく必要があります。

MNP予約番号の有効期限が切れてしまった場合
新しい通信会社の回線に切り替わった時点で「MNP」が完了します。

従って、申込みをして手続きを行っている最中に有効期限が切れてしまうと、申込みは無効となり転出する前の通信会社との契約が継続する事になります。
MNP予約番号を取り直して、再手続をやり直す事は可能ですが、その間に「更新月」を過ぎてしまうと、9,500円の解約料が発生する事になりますので、有効期限に充分注意して手続きを進めてください。

実際の申込み手続き

本項では、WEB上から申込み・手続きが可能なクレジットカードでの申し込みを想定しています。

説明に沿って進めてゆけば難しい事はなく申込みを完了する事ができます。

① 申込ページを開く

申込み内容を選択してゆきます。
「音声プラン」なのか、「データ専用プラン」なのか、月間のデータ容量は何GBなのか等を決め、自分の使い方に応じたオプションサービス等を選択します。

② 契約者の個人情報の入力


契約者の氏名・住所等の個人情報と、決済に利用するクレジットカードの情報を記載します。

③ 確認コードの受信と重要事項への同意


最後に、SMSによる確認コードの受信や、重要事項へも同意等を経て、申込み完了となります。

初期設定(APN)設定の方法と開通

審査を通過して契約完了となると、SIMや購入したスマホなどが自宅に届きますので、初期設定を行います。

APN設定の方法
APN(Access Point Name)設定を行います。
Androidスマホと、iPhoneでは設定方法がことなりますので、個別に解説致します。

Androidスマートフォンの場合
Androidスマホの「設定」→「もっと見る」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント」を開きます。
そこに、ONCモバイルONEのAPNが掲載されている場合は、これを選択します。

もし表示されていない場合には、ページ右上の「+」を開き、必要な情報を手動で入力します。
入力すべき項目は以下の通りです(他は空欄で構いません)。

「名前」は任意で、好きな名称で大丈夫です。

設定が完了し、電波を掴んだら設定完了です。
OCNモバイルONEの回線での通信が可能です。

iPhone・iPadの場合
iPhoneやiPadなどのiOS機器の場合には、APN設定のための「設定プロファイル」をインストールします。

OCNモバイルONEの「設定プロファイル」は以下のURLからダウンロードします。
設定プロファイル:http://s.ocn.jp/ocnprf

プロファイルをインストール後、電波を掴んだら設定完了です。
OCNモバイルONEの回線での通信が可能です。

OCNモバイルONE 総まとめ

今回、実際に利用してみて、当初思っていた以上にメリットが多いSIMである事に驚きました。

本編中にも書いていますが、「トップ3かけ放題」「日ごとプラン」は他社にはないユニークなサービスですし、端末価格が割安な事も、端末セット購入希望のユーザーには有難い点です。
通信速度は特に目立った速さはありませんが、最低限の実用域を維持する手堅さを感じました。

しかし、そうした良い面がまったく知られていないのは勿体ないと感じます。
サービス全体が地味な印象で、何かに突出した部分がないのも目立たない要因だと思いますが、使ってみて後悔するようなダメなサービスではないのは確かです。

反面、端末購入に関してはまだ改善すべき余地が大きいとも感じました。
分割購入や、端末追加購入ができないのは早急に改善して欲しい点です。

OCNモバイルONEは、ブッチギリに速い通信速度や、業界1位2位を争うような割安プラン料金を求めれば、不満を感じる部分も少なくありませんが、少なくとも、事前に感じていた「使えない」イメージは払拭されました。
格安通信は、使ってみなければ分からないものです。

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